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[オピニオン]『強顔男』

Posted November. 07, 2006 06:59,   

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ある夕刊新聞に『強顔男』という小説が5年目連載されている。東亜(トンア)日報に『食客』というマンガを描くホ・ヨンマン画伯は普通の日は『強顔男』を読んでいないが、「チョ・チョルボン(主人公)」の汗ばむ挿し絵が出る日だけ読むと告白したことがある。一日中画室にこもってスケッチをしている途中、しばらくチョ・チョルボンの艷事で頭を冷やすのだ。それは暮らしに潤滑油を供給するファンタジーであると同時に倦怠な味覚に刺激を与えるチョコレートのようなものかも知れない。

◆大統領府が女性職員の羞恥心を誘発するという理由で『強顔男』を連載する新聞の購読を中止した。新聞の論調が気に入らないと言ったほうがかえって率直だったろうと作家の李ウォンホ氏は語った。大統領府の購読中止は公職社会にその新聞を見ないでほしいというシグナルを送ることができる。大統領府の女性職員が私たちの社会の標準でもない。専門職の女性の中でも『強顔男』の愛読者がたまにいる。

◆筆者が京畿道高陽市一山(キョンギド・コヤンシ・イルサン)に住んでいた時、湖水(ホス)公園で散歩をし、速歩きで運動をする李氏にたまに会ったことがある。新聞、雑誌に連載小説いくつかを同時に書くためには体力管理が必須だろう。李氏は「チョ・チョルボンは汚い変態行為をしたことがない。国政監査で指摘が出たので20日間セックス場面を入れなかったら、マンションのガードマンさえ不満を示した」と筆者に訴えた。筆者は『強顔男』より食後の昼寝をもっと楽しむ。だが、疲れた中年の代理満足や「想像脱線」まで規制しようとする道徳君子や淑やかな女性は好きではない。

◆鄭鋻來(チョン・チョンネ)議員は『強顔男』を連載する新聞題号の横に「+19」というアダルト表示をしなければならないと主張した。ワイセツの規制は国ごとに、媒体の特性によって違う。活字媒体は写真や映画のような映像媒体に比べて刺激性が落ちるため、ワイセツの規制から排除する国もある。『強顔男』はサラリーマンたちが読む新聞小説だ。大統領府や国会議員がいざ気を使うべきは青少年に無防備にさらされているインターネットの動画とマンガのワイセツではないか。

黄鎬澤(ファン・ホテク)論説委員 hthwang@donga.com