ヨルリン・ウリ党の金ハンギル院内代表は昨日「我が創党は政治史に大きく記録されるに値する意味ある政治的な実験だった」と自評した。金院内代はその実験を終えながら「守るべきことと捨るべきこと」を選り分けて再スタートすると述べ、「政治の安定化と政治費用の削減のための」最小限の改憲が必要だと明らかにした。「政治実験」に付き添い人になってしまった国民の怒りを知っていながら、平気でそんなことを言えるのか。
2003年11月11日に創党したウリ党の足跡が金院内代表には意味ある政治的な実験だったのかわからないが「100年政党」云々したことが、結局のところ、国民に対する政治的な詐欺劇ではなくて何だろうか。「国民統合と政治改革、韓半島の平和定着に努める」という創党宣言文を見ながら、国民が「意味ある」涙を流すところだ。
ウリ党は「地域と世代、階層と理念を超える国民統合」を実現するといって身内と敵に分け、さらに国民を2%対98%、江南(カンナム)対非江南、ソウル大学対非ソウル大学などに絶えず分裂させた。「政治改革」のために取り入れたという期間党員制と上向き式の公認制は「盧武鉉(ノ・ムヒョン)後援会」と386世代勢力が公党を牛耳る手段に利用された。自主と包容政策にとらわれ、北朝鮮政権には核開発を終える時間を与えており、韓米同盟は悪化させた。
盧武鉉大統領が創党の祝賀メッセージで「地域主義の克服」を特に強調したことを国民ははっきりと覚えている。その名分を持って民主党から離党しており、再び「地域ムード」を利用し、政治再開を図ろうとする金大中(キム・デジュン)前大統領に群がっていることに恥ずかしくないのか。
改憲論の提起も真正性が疑わしい。憲法学者である明知(ミョンジ)大学の金哲洙(キム・チョルス)碩座教授は、「最小限の(大統領と国会議員の任期を一致させるワンポイント)改憲と言っても一応議論が触発されれば、いわゆる『改革派』という野党一部と大統領選挙候補群には乗り気になるだろう」と話した。
「政治安定化」という名分の下、改憲を公論化して野圏の分裂をけしかけた後、汎左派の再政権を図るという計算ではないか。
反省すると言いながら、また国民を欺く考えは捨てなければならない。「政治実験」に陥って国を揺さぶり、民生を苦しめた政権与党は改憲論を提起する資格も、新しい朝を開く能力もない。国民は満3年から3日足りない今日までに流した涙だけでも十分だ。