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[オピニオン]労心

Posted November. 11, 2006 04:26,   

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「考えなしにストに参加するのは、民主労総の付き添いに過ぎない」「極少数が先導するストはもうやめよう、まるで現政権がやっているまねのようではないか」。現代(ヒョンデ)自動車の労働組合のホームページには、韓米自由貿易協定(FTA)阻止などのために、民主労総が15日から突入すると明らかにしたゼネストに反対する書き込みが相次いで掲載されている。民主労総はゼネスト賛否投票を今月3日に終える予定だったが、投票参加率が46.7%に止まるや、投票期間を延ばして、ゼネストも4時間の時限付きに縮小した。

◆多数の労心(労働者の心理)が強硬闘争に明け暮れる労働運動を拒否する証拠は、随所で発見される。労組の組織率は昨年末、史上最低の10.3%に墜落した。この2ヵ月間、労組の「無条件業務復帰」の決定で、長期ストが終わった事業所が5ヵ所もある。8日、全北(チョンブク)道庁では173の労組が「労使和合・産業平和宣言」を行った。労組は「魂を売ってでも就職したいという若者に夢と希望を与えるためには、企業と雇用を一つでも増やすのが至上課題だ」と述べた。

◆時代遅れの左派理念の虜になっている労働団体が幅を利かしている国は、韓国のほかにない。米国は1940年代中盤83%を越えていた労組組織率が、民間部門の場合、8%に届かないほど落ちた。欧州では「労組は死んだ」という言葉まで出ている。世界化によって12億人の新しい労働者が生まれ、賃金がいくら少なくても働くという労働者が数百万人いる時代だ。国内でも青年失業者が50万人を越えた。資本、工場、雇用が海外へ流出する状況で、強硬一辺の労働運動の居場所がなくなるのは当然だ。

◆にもかかわらず、民主労総は12日、3万人を動員してソウル市役所前のソウル広場で、「全国労働者大会」を開くという。ソウル都心の交通がまたもマヒするだろう。警察は当初、世宗路(セジョンロ)の十字路で行う集会は許可しなかったものの、場所を変えたら許可を出し、朝三暮四式の行政という批判を自ら招いた。民主労総の闘争のための闘争は市民の反感と共に、さらなる労心の離反をもたらすだろう。

権順沢(クォン・スンテク)論説委員 maypole@donga.com