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ウェルビーイング時代、自転車通勤族が増えた

ウェルビーイング時代、自転車通勤族が増えた

Posted November. 14, 2006 07:43,   

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会社員の金ジュニョン氏(34)は、風を切って朝のスタートを切る。

舎堂(サダン)駅周辺の自宅から会社がある汝矣島(ヨイド)まで、片道12キロの道を自転車で通勤して8ヵ月目。会社を移る前の期間まで合計すると、「自転車通勤族(自通族)」の生活をして2年以上になる。

安全のためのヘルメットの着用は必須。背中に背負っているサックには、会社に着いてから着替える服や水、自転車が故障したときに直せる簡単な工具が入っている。

午前8時、自宅を出て、ソウル地下鉄4号線の銅雀(トンジャク)駅までゆっくり移動した金氏は、漢江(ハンガン)市民公園に入ってからはペダルを力いっぱいこぐ。汝矣島までよく整備されている漢江沿いの自転車道路を疾走すると、30〜40分ぐらいで汝矣島駅近辺にあるオフィスにつく。

雨の日に利用する地下鉄でも40分はゆうにかかるから、「遅い乗り物」の自転車の方がむしろ少し早いわけだ。

金氏は「自転車通勤」のおかげで、健康への自信もできたという。以前は、階段で3階まで上がっても息切れしたが、今は、14階まで休まず上がることができるようになった。別に食事量を調整しなくても、体重が7、8キロも減り、体の動きが軽くなった。

▲増えつづける自転車通勤族〓健康志向のトレンドと原油高の影響で、ソウルでも車を諦めて自転車を選ぶ人々が増えている。漢江沿いとそれに続く川に沿って自転車道路網が拡充され、週末だけ自転車に乗っていた人々が、勇気を出して自通族に変身する例も少なくない。

2003年末に設立された自通族のインターネット同好会「自転車で通勤する人々」の場合、今年初めは会員が1000人前後だったが、現在は7万3000人に上る。

自転車に乗る人々が増えて、国内の自転車の市場規模も04年は150万台、05年は180万台、06年は200万台(推定)が販売されるなど、拡大一辺倒をたどっている。

▲足踏み状態の自転車の走行環境〓一度でも自転車で出勤したことのある人は、自転車利用者への社会的な配慮が依然として不足していることを実感する。

よく整備された漢江沿いを抜けて、市内区間に入ると、突っ走る車に気を使いながら徐行しなければならない。歩道の上に上がると、地面が凸凹している上、不法な物がいたるところに置かれていて、「定時出勤」をしなければならない自通族たちを妨げがちだ。

安養(アンヤン)川と漢江に沿って、自転車で通勤したが、最近、勤め先が市内の中心街に変わってからは、危険を感じて、自転車での通勤を諦めた公務員のユ・ホンモ氏(49)は、「通勤の時、元暁(ウォンヒョ)大橋の下に、しばらく座って、流れる川を眺めたその気持ちを忘れることができない」と残念がっていた。

通勤や通学用として自転車が普及するためには、盗難問題も必ず解決しなければならない課題だ。今のようなずさんな駐輪場には、高級型自転車を安心して停めておけないからだ。

「自転車で通勤する人々」の運営者の李ナム氏(33・会社員)は、「各自治体が本来の役割を果たしていない自転車道路を、質的に改善し、駐輪場などに使うようにしたら、自転車が都会の生活の中にもっと溶け込むことになるだろう」と話した。



esprit@donga.com