前現職の検索幹部職員の子どもたちが関わっているソウル市教育庁研究官の金某容疑者(51、逮捕)の科学競技大会への作品の替え玉出品事件をめぐって、疑問が後を絶たない。
警察庁特殊捜査課が先月18日、金容疑者の逮捕を前後して、前現職の検察幹部職員の関連部分を大統領府にまで報告したとの話が出回り、警察では、「警察が意図的に疑惑を膨らませ、検察を傷つけようとしている」と腹を立てている。
▲検察幹部子女が巻き込まれたのをいつ知ったのか〓当初、警察庁特殊捜査課では、15日の捜査結果の発表当時、「捜査対象者のうち、公職者はいない」と明らかにした。16日午前には、「15日午後になって分かった」と釈明したが、午後に入って再び、「先月18日、金容疑者の逮捕直後に分かった」と話を変えた。
このため、警察が捜査の指揮権を持っている検察を意識して、父兄のうち、前現職の検察幹部がいるのを隠しているのでは、との疑惑が浮上した。
とりわけ、警察庁の関係者が16日、「組織の保護のためにうそをついた」と述べ、さまざまな解釈が出回っている。
しかし、ソウル中央地検の関係者は17日、「9月初め、捜査を開始した警察庁特殊捜査課から、大統領民政主席秘書官室に、前現職検察幹部らに関する部分をすでに報告したと聞いている」と語った。
警察が金容疑者の逮捕前に、大統領府に報告したことが本当なら、警察の釈明はまた「うそ」になる。
検察関係者は、「大統領府に報告し、事実上の『標的捜査』もしたけれども、容疑を特定できなかったのだが、まるで検察の機嫌をうかがって大目に見たかのようにマスコミ・プレーをしている」と警察を批判した。
▲「やり玉捜査」の議論〓金容疑者が警察の調べに対して、前現職の検察幹部の子女の作品を替え玉出品したと認めたが、検察の捜査で供述を覆したという警察側の主張についても、検察は正反対の説明をしている。
検察によると、金容疑者が検察で、「警察が検事関連部分について供述するよう、集中的に圧力をかけた」という内容の供述をしたという。さらに、警察の調査段階で、すでに金容疑者の供述がある程度変わり始めたというのが警察の捜査記録にも出ているという。
しかし、警察関係者は、「このごろは世の中が変わってきて、絶対にそのような捜査はありえない。自分の首をかけて誓うが、そのようなことはまったくない」と反発した。
同関係者は、前現職の検察幹部の巻き込み事実を公開しなかった理由について、「まだ容疑を裏付けてもいないのに、これを公開すれば検察に逆攻撃されかねないと思った」と話した。
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