8キロの肉の塊を手にしたことがあるだろうか。それぐらいの肉を数日で体から取ってしまったら…。
体重級競技の柔道選手たちに3キロの減量は基本だ。しかし、彼らにも8キロの減量はすさまじい苦行だ。
2004年アテネオリンピック60キロ級の銅メダリスト、チョ・ミンホ(26、KRA、写真)。
拷問よりつらかった8キロの減量後に挑んだオリンピックでは、銅メダルを獲得した後、気力が尽きて、受賞台に立つのもやっとだったことすらある。
チェ・ミンホは、05世界選手権のための国の代表選考戦の最終3回戦で、ライバルのチョ・ナムソク(25、浦項市役所)に勝ったが、出場権を逃した。総合点数で遅れをとったからだ。
これ以上運動する意味はなくなった。
2泊3日間たてつづけに焼酎をがぶ飲みした。一度に20個のアイスクリームを食べたりもした。
「気が狂ったかのように食べまくりました」
昌原(チャンウォン)競輪公団の所属だったが、トレーニングはしなかった。「もうチェ・ミンホは終わった」という声が聞こえてきた。
去年12月、基礎軍事訓練のために軍隊に入った。
少しずつ我に返った。「僕はまだ若いんだ。まだ終わってなんかいない」という意地も生じた。4週間のトレーニングで10キロを減らした。
新年に入って、所属チームも韓国馬事会に代わった。「涙が出るほど一所懸命やりました」
ドーハアジア大会で名誉を回復するつもりだ。ところが、再び不運が訪れた。
最終選考戦を2ヶ月後に控えた5月、脇の筋肉が破裂したのだ。結局、アジア大会もチョ・ナムソクに譲らなければならなかった。
しかし、挫折はしなかった。チェ・ミンホは18日開かれたKRAカップ・コリアオープン60キロ級で優勝した。
「08年北京オリンピックでは必ず金メダルを獲得します。いい感じですね」
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