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[社説]「貨物車テロの恐怖」政府はどこにあるか

[社説]「貨物車テロの恐怖」政府はどこにあるか

Posted December. 05, 2006 07:07,   

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貨物連帯の運送拒否事態が無差別テロへと急激に悪化している。一昨日に続いて昨日も釜山(プサン)や天安(チョンアン)など、各地の高速道路で運送拒否に参加していないトレーラーなどが相次いで火に燃えた。「不参は死である」という恐ろしいプラカードをトレーラーに貼っておいて、タイヤに大きい釘を打つかと思うと、運行中の貨物車の運転手に石を投げたり暴行を加えた。不参の運転手らは、テロを恐れたあまり、残りの貨物運送をはばかったため、昨日の一日、釜山、光陽(クァンヤン)、平沢(ピョンテク)港や儀旺(ウィワン)貨物基地などの物流量は平素の50%以下に落ちた。

このまま行けば、韓米自由貿易協定(FTA)反対勢力の「11・22暴力デモ」に衝撃を受けた韓国経済が、再び物流大乱で大きなダメージを被るのではないか心配だ。貨物連帯の会員らは、昼間は宣伝戦、夜はゲリラのような行動をしながら、対応の生ぬるい政府をからかっている。今日の午後は、国会の前でダンプ連帯と共同闘争集会を開く計画だ。貨物連帯側は、「暴力や放火を指示したことはない」と主張しているが、その言葉が事実であっても、スト指揮部が結果に対する責任を負うのがしかるべきだ。

政府はどこで何をしているのかもどかしい限りである。「11・29韓米FTA反対集会」を源泉封鎖した警察の対処姿勢は、わずか数日で影を潜めてしまった。口先だけの「強力対処」に過ぎない。貨物連帯が要求している標準料率制は正しくなく、車主は個人事業者であるため、労働3権の保障もほかの自営業者と同じく無理だ。それなのに頭ごなしに運送拒否を続けている。逆に平和に生業を続けようとする同業者はテロの脅威に悩まされている。

政府は法と原則に則って断固とした対処を取らなければならない。貨物連帯だけでなく、各分野で過激な不法デモが幅を利かせているのは、政府の法治意志の欠如と軽い処罰に一番大きい責任がある。合法的な労働運動は最大限保証するが、暴力デモ、不法ストやテロに対しては厳格な禁止線を設定して、法の厳正さをきちんと見せなければならない。公権力の権威回復と国民の被害防止のため、「不法デモとの戦争」を宣言しなければならないような状況だ。