起きてみると、ロビーと腐敗スキャンダルが起こる。「パダイヤギ(海の物語)」商品券の許認可をめぐる業者と公務員の癒着が浮上し、今度は盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の側近である与党議員が偽装業社を立ち上げ、商品券を発行して収益金を分配した手がかりが確保され、検察が捜査中だ。庶民をパダイヤギに引き入れてはたく犯罪に与党議員が関与したなんて驚くばかりだ。
京畿道高陽市(キョンギド・コヤンシ)の住商複合マンション施行会社が政官界に数百億ウォン台のロビー資金を渡した疑いも浮上した。施行会社の役員が作成した「ロビー手帳」には政治家、公務員、法曹人を問わず、全方向のロビーをした跡が残っていると言う。お金の包みを渡すと、できないことのない「ロビー共和国」だ。
盧大統領は政権初期に道徳性を代表的な政治的資産のように掲げたが、末期に至ってみたら過去の政府とそれほど変わらない。パダイヤギと建設不正を見ても不法ロビーと腐敗が育つ構造と土台はそのまま残っている。
設立7年で2兆ウォンの売上げを上げた国内最大のマルチ販売会社JUの後ろには大統領府、政治家、検察、警察が100億ウォン台のわいろの輪につながっていた。苦情や事件処理に関連するわいろも依然として残っている。公正取引委員会の職員らが現代(ヒョンデ)自動車の不当内部取引き調査の現場で金品を受け取ってから返した事件も「経済検察」の深刻なモラルハザードを見せてくれる。口さえ開けば「革新」を唱えながら腐敗は除いて革新したことか。
韓国は今年3000億ドル以上の実績で世界11位の輸出大国だ。世論調査機関のギャロップの「2006腐敗指数」ではベトナム、アプガニスタンより腐敗度が高い43位となった。11位と43位は恥ずかしい格差だ。
企業も倫理経営をしなければならない。しかし「ロビー共和国」の腐敗を育てるのは政府の規制だ。規制を利用して独占的な恩恵を得るためには政界と政府にロビーをするしかない。政府で核心規制はそのまま残っており、規制の件数はむしろ増えた。
腐敗事件に対する軽い処罰も腐敗不感症を育てる。そのような意味で検察の捜査と裁判所の判決を注目したい。