まさに「ドーハの残酷史」だ。
サッカー、野球、バスケットボール。ファンの愛を一身に受けている3大人気プロスポーツは、2006ドーハ・アジア大会で約束でもしたかのように、次々と惨敗した。
3連覇を狙った野球は、台湾はもちろん社会人選手が中心の日本にも破れるという、レベルの低いプレーで銅メダルに止まった。世代交代を断行して2002年釜山(プサン)アジア大会優勝の光栄を再現すると張り切っていた男子バスケットボールは準々決勝で敗退し、1958年東京大会以降48年ぶりのノーメダルの恥辱を嘗めた。銀メダルを目標にしていた女子バスケットボールは銅メダルに目標を修正した。
20年ぶりの頂上奪還に出た男子サッカー(世界51位)は、10日にあった北朝鮮との準々決勝で3−0で完勝を収め、雰囲気を盛り上げたが、12日には格下のイラク(88位)に負けて3位決定戦にまわされた。
これに対して一部のファンは、「満腹の豚が作り出した当たり前の結果」と非難の声を高めた。アマチュア選手たちから見れば目が飛び出るほどの高額年俸を受けて、いつもスポットライトの中心に立っていながらも、個人の利益ではなく国の名誉がかかった太極マークの前では責任と義務を果たさなかったという指摘だ。
野球は、代表に選ばれた選手たちがあらゆる理由を挙げて太極マークを返上するなど、最初からファンの期待を見捨てた。サッカーも「兵役免除」を掲げて実力よりは兵役対象の選手を中心にメンバーを組んだ。男子バスケットボールのチェ・ブヨン監督は「労力を惜しんで、熱心に走らない。あまりにも利己主義的だ。これがプロか」と選手たちを怒鳴りつけた。
プロ選手たちの「モラルの緩み」は早くから予見されていた。国内プロスポーツは、球団同士の競争が激しくなってから、市場の規模や選手の実力に比べて高額年俸が横行するバブル現象を生んだのが実情だ。高校を卒業した選手がプロに行けば数億ウォンは基本だ。
結局、ドーハの惨事はアジア最高という生煮えの慢心と、兵役対象者中心の選手構成、中途半端な世代交代が招いた結果だ。
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