年末ボーナスの削減に反発して会社の仕事始めの式場で粉末消火器を吹きつけた現代(ヒョンデ)自動車の組合に対する非難世論が強い。検察は朴ユギ組合委員長など、会社側が告訴した22人全員に対して、出席要求書を送り、本格的な捜査に乗り出した。
▲インターネットでの非難世論の拡散〓現代自動車の労組と関連して5日午後現在、ダウムやネーバーなどのインターネット空間で、統合照会件数が1万件余りに達する文章は、夫が現代自動車に勤務すると述べたあるネチズン(ID「君の後ろで」)への書き込みだ。このネチズンは、「現代自動車職員の多くは組合幹部たちのために、仕方なくストに参加する。現代自動車も現代重工業のように国民に歓迎される組合になってほしい」と主張した。
当初、同文章はインターネットのポータルサイトであるダウム(www.daum.net)の討論広場に23歳の大学生だと名乗るあるネチズンが掲載した文章に対する書き込みとして書かれていたものだっだ。同大学生のネチズンは、「現代自動車の組合のホームページには『ボーナスをさらに支払わなければ、すでに作られている車5万台を壊す』という組合員の文があったが、ボーナスがもらえないからといって、消費者にその被害を回すのはとんでもない。組合活動をする人々は全員解雇すべきであり、就職に苦労している人々を雇用せよ」と、現代自動車を非難した。
同大学生のネチズンの文章は5日午後6時40分現在、照会数7万4000件を超え、「悪質的な組合がいやで現代自動車は買わない」(誰彼氏)、「現代自動車の組合糾弾の署名運動を繰り広げよう」(kichapyo)など、520件余りの書き込みが掲載されている。
組合員たちだけが文章を掲載できる現代自動車の組合のホームページの自由掲示板にはボーナスを削減した会社側を非難する文章が主流をなしているが、自省の声も出ている。 「平組合員」と名乗ったあるネチズンは、「今のような闘争方式では結局、雇用不安と収入減少を生むだろう」と述べた。「穏健で合理的な労働運動」を掲げてきた現代自動車の新労働連合会は5日、「政治的なストは国民経済を揺るがす危機の主犯」という内容の声明書を発表した。
▲警察は出席要求書を送付〓 蔚山(ウルサン)東部警察署は、会社側によって暴力行為などの疑いで告訴された朴組合委員長など22人に、10日まで出席するよう、5日出席要求書を送った。警察は彼らが出席を拒否すれば、3回まで出席要求書を送った後、裁判所から逮捕状を取って、検挙に乗り出す方針だ。 蔚山地検公安部も今回の事件と関連して、「不法の事実が確認されしだい、全員司法処理する方針だ」と明らかにした。
▲会社も強硬な姿勢〓現代自動車は、組合が年末のボーナス支給を要求して、昨年12月28日から今月5日まで、残業と特別勤務を拒否して、車5911台を生産できず、922億ウォンの生産損失を被ったと明らかにした。会社側は残業の拒否による生産支障分については損害賠償を求める訴えを起こす方針だ。
金東晋(キム・ドンジン)現代自動車総括副会長は5日、ソウル瑞草区良才洞(ソチョグ・ヤンジェドン)にある本社で、東亜(トンア)日報の記者と会って、「非常識的な暴力は今後、必ず法律に則って対応するし、ボーナスの追加支給については話す価値すらない」とのべた。一方、組合側は5日午後5時半、 蔚山工場の本館の前で、組合員の集会を開くなど、年末ボーナスの追加支給を求める闘争を続けた。
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