現代(ヒョンデ)自動車は8日、労組と労組幹部26人を相手に10億ウォンの損害賠償の訴訟を起こすことにした。損害賠償の訴訟金額10億ウォンはこれまで会社が労組や労組幹部たちを相手に起こした金額としては最多額だ。
損害賠償訴訟は会社側が生産目標の達成度や年末ボーナスを連携させたことに、労組が反発して残業を拒否した結果こうむった生産支障や仕事始めでの暴力騒ぎについての責任を問うたもの。
現代自動車は7日、「労組が昨年12月28日から残業拒否を主導し、会社に大きな被害を与えており、3日の仕事始めの式場で、器物を破壊し、管理職社員らに暴行を加えた」とし、「8日、労組と朴ユギ委員長ら労組幹部26人を相手に10億ウォンの損害賠償を請求訴訟を蔚山(ウルサン)地裁に起こす予定」と明らかにした。
会社側は、「不法行為による直接的な損失額や会社の信用下落、名誉毀損による間接損失額をあわせると、被害規模は数百億ウォンに上るが、とりあえず10億ウォンの損害賠償の訴訟を起こす」と述べた。
現代自動車は00年以降、労組の不法ストに対して合計9回の損害賠償を起こしてきたが、最高金額は3億ウォンだったし、大体数ヵ月後には取り消された。しかし今回は例年とは違うという分析が、会社の内外から出ている。会社側が仕事始めの式場での暴力沙汰の翌日、労組幹部22人を直ちに警察に告訴するなど、強硬な姿勢を貫いている。現代自動車の金東晉(キム・ドンジン)総括副会長と尹汝迵(ユン・ヨチョル)社長などの経営陣も最近、相次いで、「(労組の)不法行為に対して、これ以上譲歩できない」と公言した。
現代自動車は昨年12月28日から6日まで、労組が行った残業拒否などで車7752台を生産できず、1200億ウォンの生産支障が生じたと7日、主張した。
一方、労組は8日午後1時、拡大運営委員会を開き、スト突入など、今後の闘争計画を確定する予定だ。10日には3000人あまりの上京闘争団がソウル瑞草区良才洞(ソチョグ・ヤンジェドン)にある本社前で大規模な糾弾集会を開く計画だ。
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