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北朝鮮にも韓流ブーム、当局は取締りに躍起

北朝鮮にも韓流ブーム、当局は取締りに躍起

Posted February. 02, 2007 06:47,   

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北朝鮮でも韓流ブームが高いという。最近、韓国の映画やドラマなどがたくさん流入したことで、平壌(ピョンヤン)などでは映画『親切なクムジャさん』に登場するセリフの「あなたもね」を変形した「あなたのことだけ心配してよ」という言葉が流行語として広がるなど、北朝鮮の若者の間で「南朝鮮(韓国)フィーバー」が巻き起こっているということだ。このため、北朝鮮当局は大々的な取り締まりに乗り出すなど、頭を悩ませている模様だ。

▲韓国ドラマ「6ヵ月あれば北朝鮮に流入」〓韓国の映画やドラマなどが北朝鮮の住民に人気を集め始めたのは、1990年代中盤ごろからと見られている。中国を往来する旅行者や行商が多くなり、『将軍の息子』や『愛が何だと』などの1990年代に韓国で高い人気を得た映画やドラマが彼らを通じ、北朝鮮の住民の間で急速度で広がり出したということ。

最近は、韓国で封切られた映画やドラマは6ヵ月〜1年あれば、ほとんど北朝鮮に流入され、平壌だけでなく開城(ケソン)、南浦(ナムポ)、咸北(ハムブク)など国境地域の住民にまで韓国の映画やドラマの視聴が一般化したと見られている。

04年に韓国入りした20代の脱北者は、「中国製の中古ビデオやDVDプレーヤーの普及が拡散して、平壌だけでなく咸北など国境地域でも、南朝鮮のドラマや映画を一度も見たことのない若者はいないだろう」と話した。

実際、統一部と脱北者の教育機関であるハナ院が昨年10月、約30人の脱北者を対象に調査した結果によると、韓国の歌謡とドラマが広範囲に広がっており、『秋の童話』、『オールイン』、『不滅の李舜臣(イ・スンシン)』などが高い人気を博し、ペ・ヨンジュン、チャン・ドンゴン、金ヒソンなどの韓国の俳優の人気も高いことが分かった。

政府当局者は1日、「最近、若者の間では韓国の映画やドラマを見なければ、仲間はずれにされるという脱北者の証言が相次いでいるぐらいだ」と述べた。

このような「南朝鮮ブーム」は、北朝鮮の若者の言い方やヘアースタイル、ファッションにも影響している。北朝鮮の10、20代の間では、「ソウルの言い方」を習い、前髪を尖るようにして下ろしたいわゆる「カル(刃物の意)髪」が流行っており、筒を狭くして脚にぴったりする「マンボズボン」や、破れたジーパンを履いた女性も多いと、脱北者は証言している。

▲頭を悩ませている北朝鮮当局〓「南朝鮮ブーム」が北朝鮮に広がると、北朝鮮当局は思想の再武装に乗り出したという。「外部の心理謀略戦を遮断し、変わった生活風潮の流入を警戒しよう」という趣旨の住民向けの宣伝を強化している。

北朝鮮の内閣機関紙である民主朝鮮は先月25日、「人民班(最小の行政単位)事業をさらに改善・強化しよう」と題された社説を通じて、「風変わりな思想要素や生活風潮が内部に溶け込ませないようにすることで、革命首脳部の安全と社会主義制度をさらに頼もしく保衛すること」を、強調したりもした。

北朝鮮当局はまた、昨年12月から1月中旬までに中国の丹東を経て輸入されたVCDプレーヤー約5000台の持ち込みを禁じる一方で、党と軍、青年組織を総動員して「南朝鮮ブーム」に対する取り締まりに乗り出した模様だ。

政府関係者は、「北朝鮮当局は、社会の底辺で変化への欲求が増大するほど、体制割れの要因もまた高まりかねないと見て、懸念しているらしい」と説明し、「これに対する備え策として軽工業への投資増大に乗り出すなど、民生の安定に向けて苦心していると見られる」と述べた。



weappon@donga.com