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[社説]気候災害、人類的な警戒心が必要だ

[社説]気候災害、人類的な警戒心が必要だ

Posted February. 03, 2007 03:42,   

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気候の変化や環境に関する国連最高機関の気候変化に関する政府間パネル(IPCC)が昨日、人類歴史上最も暗澹たる展望が盛り込まれた報告書を出した。同報告書には2100年まで、地球の平均気温は1.8〜4度、海水面は18〜59センチも上昇するという内容が盛り込まれている。太平洋の島国やバングラデッシュ、オランダなど、低地帯の国々は沈没に危機にさらされる。アジアだけでも1億人以上が食料難に見舞われ、世界人口の半分が水不足に直面するだろうと警告している。

気候の変化を招く地球温暖化の原因は、化石燃料を燃やして発生する二酸化炭素などの温室ガスだ。同報告書では、「ここ半世紀、気温の上昇は人間の責任が90%以上だ」と明記している。01年発表した第3回報告書で予測した66%を大幅に上回っている。衝撃的なことは温室ガスの排出量が現状のまま凍結されたとしても、今後1000年間は海水面が引き続き上昇し、元の状態への復帰は不可能だというくだりだ。

地球温暖化とは地球が均等に暑くなるのではなく、酷寒や猛暑が共存して発生する気象災害を意味する。今年の冬、全世界で起きた異常暖冬や急激な寒波によるさまざまな被害を私たちは目の当たりにしてきた。類のない長い梅雨を経験した昨年の夏や、100年ぶりに3番目の暖かい冬を迎えている韓国も例外ではない。最近閉幕されたダボス会議も「気候の変化で今後10年間、最大2500億ドルの経済損失が予想され、世界経済は毎年GDPのうち5%を失うことになる」と警告した。

IPCC報告書は気候変化現象に対する科学者たちの「回答」に過ぎない。真の問題は気象災害や水不足、環境難民の移住などがもたらす国際的な緊張や覇権の変化だ。「第3次世界大戦は水のために発生するだろう」と、未来学者たちは予告する。

まず、このように状況を悪化させた、京都議定書への署名を拒否した米国の責任を問わざるを得ない。しかし、私たちも他人のせいにばかりしているほどのんきな状況ではない。IPCC報告書をきっかけに、世界は京都議定書より強力な温室ガスの削減に乗り出す見通しだ。まだ削減の義務が課せられていない韓国にも強い圧力がかかってくるだろう。今こそ地球で生活している人類として、人間が招いた災難に責任を感じる姿勢で問題に対処すべき時期だ。