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[社説]「大学に転がり込んではまった石」の最大の被害者は学生

[社説]「大学に転がり込んではまった石」の最大の被害者は学生

Posted February. 16, 2007 07:21,   

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私立大学に派遣された臨時理事たちが、大学の紛糾が事実上終わったにもかかわらず、そのまま居座って新たな葛藤を生んでいるという。

紛糾していた大半の大学に臨時の理事が派遣されているが、臨時の「危機管理」を終えて正理事体制に移った大学は指で数えるほどしかない。学校経営の全権を掌握した臨時理事たちがあれこれ言い訳を並べ立て、「はまり込んだ石」になろうとしているためだ。

現政府になって、親与党傾向の人物が総長や理事長、臨時理事の座を占め、社会運動や市民団体出身を引き入れて、収益事業の経営を任せる事態まで起っている。大学経営の専門性が足りない人々が政権のコネを使って紛糾大学に臨時理事として入り、そのまま大学に居座ってしまったのだ。

05年5月に臨時理事体制に変わった世宗(セジョン)大学の金浩鎮(キム・ホジン)理事長が、咸世雄(ハム・セウン)民主化運動記念事業会理事長を臨時理事に迎えた。臨時理事陣は、労組が主張した単一号俸制を取り入れて教授昇進審査の条件を緩和し、再採用で脱落した教授たちを特別採用した。臨時体制が善心政策で教職員から好感を得ておけば、以前の理事陣の復帰は困難にならざるを得ない。

咸氏らが推薦した人物は、学校の「カネづる」である韓国観光用品センターや世宗ホテルなどの収益事業者2ヵ所の要職に就いた。両事業者は運営34年で初めて赤字になった。臨時理事が学校の正常化に邁進するどころか、コード人事で保障された職場を分け与え、新たな問題と葛藤を起こしているのだ。

臨時理事が一度派遣されれば、紛糾が解決されても旧理事陣の居場所がないケースが少なくない。臨時理事体制の仁川(インチョン)の敬仁(キョンイン)女子大学の場合、設立者は最高裁判所の判決で無罪が確定し、紛糾を起こした教授たちは有罪判決を受けた。にもかかわらず設立者は復帰できない一方、有罪判決で資格を喪失した教授たちは、時間講師や教授協議会の会員として活動し、先週の特別恩赦を受けて復職運動をしている。朱明建(チュ・ミョンゴン)世宗大学前理事長も告発事件で無嫌疑の確定を受けたが、臨時理事陣が占めた学校に戻ることができないでいる。

大学評議員会の構成を求める改正私立学校法により、これからは正理事体制への転換がさらに困難になる。裁判所の判決で横領容疑などが晴れたにもかかわらず、設立者たちは、臨時理事たちに奪われた学校を取り戻すことすらできなくなったのだ。臨時理事体制では、学校の発展や果敢な投資を夢見ることもできない。臨時理事体制の最大の被害者は、質の高い教育を受けられない学生たちだ。