イエローカードは警告、レッドカードは退場を意味する。だからレッドカードよりは、イエローカードをもらった方がましだ。しかし、時にはレッドカードの方がましな場合がある。21日、ソウルオリンピック公園第2体育館で行われたプロバレーボール女子の興国(フングク)生命と韓国道路公社の1、2位のライバル戦では、このカードの色のために、大きな騒ぎが起きた。
最終の5セット、スコアは14—14。興国生命の金ヨンギョンは道路公社のコートに向かって思いきりスパイクを飛ばした。アタックは成功したものの、チェ・ジョンスン主審はボールがコートにつく前に金ヨンギョンの足が中央線を越えたとして、審判の合意を経て道路公社の得点を宣言した。
金ヨンギョンは悔しさを訴えた。ただ抗議するだけでなしに、ネットを揺らしながら涙まで浮かべた。やりすぎだと感じたチェ主審が差し出したカードは警告のためのイエローカード。しかし、これがまずかった。バレーボールでイエローカードをもらうと1点を失う。判定どおりなら試合は16—14、道路公社の勝利に終わる。遅れて事態に気付いたチェ主審はイエローカードをキャンセルし、レッドカードを取り出した。バレーボールでレッドカードは失点なしの、そのセットでの退場を意味する。
すると、今度は興国生命のベンチが騒ぎ出した。「いま試合を終了させておいて、どうしてまた続けろと言うのか」という抗議だった。約10分間のもみ合いの末、15—14で試合は再開された。ここで道路公社の金ミジンは興国生命のウィルキンスのスパイクをブロックで制止し、道路公社は3—2(19—25、28—26、23—25、25—23、16—14)で勝利、興国生命の連勝を11で止めた。
ファン・ヨンジュ興国生命監督の言葉どおり、「この日の試合は今シーズン女子部最高の名勝負」だった。ただし、韓国女子バレーボールを代表する金ヨンギョンの過激な抗議と審判陣のスムーズでない試合運営が「玉に傷」だった。
uni@donga.com