報告書によると、２０１０年に人類が生産・流通するデジタル情報は、９８８ＥＢ（エクサバイト・１ＥＢは１０２４ＰＢ、２６０Ｂ・２の６０乗Ｂ）、すなわち１兆３５９億ＧＢにのぼるものと予想される。昨年、全世界で生産・流通されたデジタル情報は１６１ＥＢ規模となった。
これは、これまで情報技術（ＩＴ）業界で「夢の単位」と呼ばれたＺＢ（ゼタバイト・１ＺＢは１０２４ＥＢ、１兆７３７億ＧＢ、２７０Ｂ・２の７０乗Ｂ）時代が開かれることを意味する。１ＺＢに保存された情報を印刷すれば、世界の人口１人につき３６トン分の本を配ることができる。
●ＵＣＣのためにデジタル情報急増
情報の津波の最大の理由は、ユーザー製作コンテンツ（ＵＣＣ）など、個人が製作する情報が急ピッチで増えていることにある。
ＩＤＣは、２０１０年までデジタル情報の７０％が個人によってつくられると推定した。
２００７年現在、全世界のデジタルカメラ（カメラホンと閉鎖回路カメラを含む）の数字はすでに１０億台を超えており、ＵＣＣによる動画ブームは大容量データの量を急速に増やしている。
企業・公共機関の書類作業や映画などのアナログ情報がデジタルに転換されているのも情報量増加の原因として指摘された。電子メールの増加も重要な要因の一つ。全世界の電子メールのアカウント数は、１９９６年の２億５３００万件から２００６年、１６億件に増加した。
●個人用パソコンの保存用量１ＴＢに
デジタル情報の爆発的増加は、個人用パソコンと企業用情報保存装置（ｓｔｏｒａｇｅ）の容量を大きく増やすものと予想される。
パソコン業界によれば、個人用パソコンの最高保存容量は現在５００ＧＢで、今年の下半期までに１ＴＢ（テラバイト・１ＴＢは１０２４ＧＢ）を超えるとみられる。
テラ級が主流をなす企業用保存装置も、まもなくＰＢ（ペタバイト・１ＰＢは１０２４ＴＢ）級にグレードアップされるものとみられる。企業用保存装置市場には、すでに２００５年８月、１台に１ＰＢの情報を保存することができるｓｔｏｒａｇｅが登場した。
シティーバンクなど一部の海外金融機関と動画サービスを提供するＮＨＮ、Ｄａｕｍコミュニケーションなど一部の国内インターネット企業は、ＰＢ単位のデータを管理しているという。韓国国民の全住民登録番号のデータ容量は約２ＰＢだ。
mikemoon@donga.com
About Dong-A Ilbo