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SK選手の「野球に対する礼儀」

Posted March. 20, 2007 07:15,   

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「金クァンヒョンがそんなにうまいですか」

「でも、もうちょっと磨かなくてはな」

「なのに、どうしてあんなに記事がたくさん出るんですか」

「そりゃ、スポーテインメントだから」

先週、練習試合で金寅植(キム・インシク)ハンファ監督と金星根(キム・ソングン)SK監督の会話の一コマ。最近、SK関連記事には「スポーテインメント(スポーツ+エンターテインメント)」という言葉が欠かせない。その名の通り、本当に盛りだくさんのイベントが企画されている。

「ポケットガール」という愛称で親しまれるタレントの李ヒョンジさんは、球団専属芸能人の「ワイバンスガール」になった。ホームの文鶴(ムンハク)球場には野球テーマパーク「ワイバンスランド」がオープンする。25日には仁川(インチョン)の沖合に遊覧船も出せる。ここまでは「スポーテインメント」の表向きの姿だ。

内ではさらに革新的な実験が進められている。もちろん、目指すところは「ファンのための野球」だ。冬の間中、済州(チェジュ)・日本の宮崎・高知・沖縄をつなぐ4ヵ月余りの冬季キャンプを終えたSKの選手は、以前とは完全に違う。

ファンに接する時もそうだ。ファンのサイン要請や写真撮影の要請を理由もなく拒否すれば、罰金が課せられる。最初のうちは半信半疑だった選手たちが、まず楽しみ始めた。ポジティブな心構えで行動に移すうちにぎこちなさが消えた。

野球に対する切実さもにじみ出ている。看板打者の朴栽弘(パク・ジェホン)は中日との練習試合で走塁プレーのさいに右手首を痛め、ロッカールームに入って涙を流した。「負傷でこれまで培ってきたすべてが崩れるのが悔しくて」という理由だった。それほど、SKの選手は懸命に打ち、走り、プレーした。負けてもファンに納得してもらえる試合のためだ。

金星根監督は選手団に向かって、就任第一声で、「昨年のLGとのシーズン最後のホームゲームをおぼえている。順位争いとは関係ない。それでも4782人あまりのファンが球場を訪れた。その時、君らは何をしたのか」と言った。やっている者が楽しくない野球は、見る者にはもっとつまらない。「スポーテインメント」の中心舞台は、あくまでもグラウンドなのだ。



uni@donga.com