李仲燮(イ・ジュンソプ)、朴壽根(パク・スグン)、千鏡子(チョン・ギョンジャ)など国内有名画家らの絵100点余りを、専門家も区分できないほど精緻に偽造した美術品の専門偽造組織員らが警察に逮捕された。
ソウル瑞草(ソチョ)警察では3日、昨年10月から先月まで有名画家の絵を偽造・販売してきた疑い(署名偽造)で、販売責任者のポク某容疑者(51)を拘束し、ポク氏の実弟(49)の逮捕状を申請した。また、警察は偽作を描いた無名画家のノ某氏(64)など3人を在宅起訴した。
警察によると、ポク容疑者は、約10年前にソウル鍾路区仁寺洞(チョンログ・インサドン)で自ら画廊を経営し、中間販売商と画家たちの間では知られた人物。ポク容疑者は、「有名画家の絵を購入しようとする人が多いので、有名作家の絵を偽造してお金を儲けよう」という弟の提案で、ノ氏など無名画家4人を雇用し偽作を作った。
警察による調査の結果、彼らは京畿道坡州市(キョンギド・パジュシ)、安養市(アンヤンシ)などに「工場(作業場)」を設け、有名画家24人の絵90点を偽造しており、千鏡子、朴壽根などの偽作38点を購入したことが確認された。このうち、108点を画廊や収集家らに販売して彼らが手にした不当利得は約1億8000万ウォン。警察はこの偽作の本物の時価を計1011億ウォン程度と推定している。
偽造責任者として雇用された4人の無名画家は、各自が得意とする分野を中心に役割を分担し偽作を描いた。
映画館の看板の絵を40年間余り描いてきたノ氏は、坡州の作業場でビョン・シジと李滿益(イ・マンイク)の人物画を、朴某氏(47)など3人は安養作業場で李仲燮の静物画を中心に描いた。
彼らは展示会のパンフレットや図録に掲載された絵を実際の大きさに拡大してカラーコピーした後、その上に薄い習字紙を当てて下絵を写す方式で、実際の作品のように見せかけた。
昨年12月には仁寺洞のM画廊でビョン・シジの「海女」、李滿益の「家族」シリーズのうち、「月がさ」と「出会い」の本物3点を、自分で持ってきて模写したりもした。
警察関係者によると、洋画家・李滿益氏は自分の偽作を見て「うまいな。美大は出た実力だが、私が使用する外国産の絵の具で描かれていないから、偽作であることが分かる」と話した。
彼らが他のルートを通じて購入したビョン・シジの「小馬と少年」の偽作も、韓国美術品鑑定委員会で本物と鑑定されたが、後で作家本人が「この絵は私が描いたものではない」と発表した。警察が彼らから押収した千鏡子の絵、偽作1点も専門家が区分できないほど本物に似ていた。
turtle@donga.com