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「はるか遠い北朝鮮の核廃棄」、これまでは予告編に過ぎぬ

「はるか遠い北朝鮮の核廃棄」、これまでは予告編に過ぎぬ

Posted April. 14, 2007 07:56,   

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北朝鮮の核問題解決の画期的ターニングポイントと評価される2月の6者協議の合意が成立して2ヵ月が経った。

米国の韓半島専門家たちは、この60日間は、「6者協議の合意という『立派な枠組み』が整ったにもかかわらず、北朝鮮の核問題の解決は今後も困難な過程になることを示した厳しい予告編だ」と強調した。

東亜(トンア)日報は、ワシントンの韓半島専門家であるラリー・ニクシュ米議会調査局研究員やオルブライト科学国際安保研究所所長の見解を紹介したのに続き、米学界で韓半島問題の代表的な専門家であるカリフォルニア大学バークレー校のロバート・スカラピーノ名誉教授、米海軍戦争大学アジア太平洋研究所所長のジョナサン・ポーラック教授、シカゴ大学のブルース・カミングス教授に電話インタビューした。

スカラピーノ教授は、「この60日間を観察して得た教訓は何か」という質問に、「長い北朝鮮核廃棄の過程で、初期段階に過ぎない約束ですら履行が難しいことを実感した。6者協議参加国は、北朝鮮の核放棄がどれほど複雑か、再度実感しただろう」と述べた。

そして、「北朝鮮の行動を予測することは、実に危険千万であり賢明でもないということを長年の経験で知っている」としつつ、「長く見るなら、柔軟さは維持しつつ、いくつかの基本原則には断固とした態度を示さなければならない」と強調した。さらに、「特に『完全な検証(full verification)』は譲歩してはならない」としたうえで、「北朝鮮が先に動く前にエネルギー供給(重油5万トン)のような外部支援が提供されてはならない」と述べた。北朝鮮は、状況を進展させるために、自分たちがした約束を守る必要があるということだ。

スカラピーノ教授は、「ブッシュ政府は柔軟性を見せた。これは人の変化だ。強硬派が政府を去り、ライスという現実主義者が大統領の心を掌握した」と説明した。また、「北朝鮮も変わったと考える。中国から、そして内部的からも(米国と)妥協すべきだとする強い圧力があった」と分析した。

ポーラック教授は、北朝鮮核問題の長期的展望について、「向こう10年以内に北朝鮮が核能力を不可逆的なレベルで完全に放棄する可能性は事実上ないと考える」と主張し、「最も可能性があるシナリオは、北朝鮮が(実質的な核戦力ではない)象徴的レベルの核能力を維持することだ」と見通した。米国など国際社会からの安全保障と約束の対価として核活動を制限する水準でとどまるということだ。

ポーラック教授は、「現在までの成果は、核計画の終息作業の序曲にすぎない。政策担当者は、オプションとてこを慎重に見極めながら維持しなければならない」と注文した。

ポーラック教授は、昨年10月に中国高官に聞いた話だとして、「北朝鮮の外交官たちは『我々は中国が1960年代にしたことと同じことをするだけだ』と述べ、中国高官らは『1960年代と21世紀は状況が異なる』と反論したという。しかし、北朝鮮としては自分たちの状況が40年前の中国と似ていると感じるだろう」と述べた。孤立し、経済的に疲弊し、最高指導者は核開発を通じて敵対国と同等な地位を求めるという点が、共通しているという説明だ。

カミングス教授は、「batter late than never(遅くてもしないよりましだ)」という表現を二度繰り返し、「ブッシュ政府が今は最善をつくすだろう」と評価した。

カミングス教授は、「ブッシュ政府は、ほとんどすべての領域で(掲げていた)原則を曲げて進んでいる。特に『悪い行動には補償しない』という原則や『悪(evil)とは対話しない』という言葉を覆した」と説明した。

カミングス教授は、「北朝鮮は、私がこれまで観察したとおりに再び行動した」としたうえで、「もし北朝鮮が今何か進めるふりをして、後日また理由を並べ立てて手間取らせても、驚くことではないと考える」との見解を述べた。



srkim@donga.com sechepa@donga.com