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新アルバムの隣にベスト・アルバム、新旧所属事務所間の「神経戦」?

新アルバムの隣にベスト・アルバム、新旧所属事務所間の「神経戦」?

Posted May. 02, 2007 08:35,   

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「胸よ、とまれ」を買うべきか、それとも「女大女」を買うべきか?

先月18日、第5回目のアルバム「胸よ、とまれ」をリリースした3人組のバンド「エムシー・ザ・マックス」に手ごわいライバルが現れた。ほかならぬ自分たちが歌った新曲「女大女」がそれ。この歌は前の事務所で収録したが発表しなかった曲。だが、所属事務所を移った後、新しいアルバムをリリースしたとたんに、前の所属事務所から「女大女」をタイトル曲としたベスト・アルバムの「カーテン・コール」が3日、販売される。

「胸よ、とまれ」でさかんに活動中の「エムシー・ザ・マックス」にとっても、ファンたちにとっても悩ましい状況だ。アルバム市場でも彼らのニューアルバムとベストアルバムが競争する羽目になった。

「エムシー・ザ・マックス」の新しい所属事務所である「ビタミン・エンターテインメント」のハ・オクソン室長は、「ベスト・アルバムにこだわっているわけではないが、今の事務所と何の協議もなくアルバムを発表した」と戸惑いを隠さない。前事務所の「ユー・アンド・アイ」関係者は、「6年間の活動を総括しただけだ」と話す。「ベストアルバム」は活動の中間総括であり、「ファンサービス」レベルのアルバム。歌手たちも正規アルバムには数えないし、企画会社でもマーケティングのレベルで出す場合が多い。

ベストアルバムが所属事務所同士の紛争の火種となったのは「エムシー・ザ・マックス」だけではない。昨年、4番目のアルバムを発表した混声ダンスユニット「コブギ」も、新曲「飛行機」で人気を得て、後続曲を発表するころになって、前の所属事務所が新曲2曲を含むベスト・アルバムを発表した。現所属事務所のチェ・ヨンゴン室長は「新曲で活動している途中で、ベストアルバムに入っているほかの曲に人気が出て、周囲では戸惑いの声が聞こえた」と話す。歌手の李スヨンも新しいアルバム(7番目)を発表する直前に、前の所属事務所からベスト・アルバム格の「李スヨン・スペシャル2005」が発表され、第7のアルバム発売を3ヵ月も遅らせた。

ベストアルバムをめぐる議論を法的な問題として取り上げるのは難しい。音源に対する権利は所属企画会社のもので、ベストアルバムの製作を歌手本人はとめられないためだ。

しかし、こともあろうに所属会社を変える歌手たちにだけこのような議論が起こるのはなぜか?ある関係者は、「新しく拠点を定めた歌手たちが新しいアルバムを発表する時期にあわせて、前の所属会社がベストアルバムを発表するのは『向い火作戦』であり、『妨害作戦』に他ならない」と語る。音楽評論家のソン・ウジン氏は、「『アルバム』が目的ではなく、『人気への便乗』や『妨害』のためのベストアルバムは品質の面でも問題となる」と話す。



bsism@donga.com