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孫基禎先生の悲しきマラソン人生、在米研究者が論文発表

孫基禎先生の悲しきマラソン人生、在米研究者が論文発表

Posted May. 05, 2007 08:08,   

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「ああ、悲しき勝利者よ!」

日本植民地支配下の1936年、ベルリン・オリンピックのマラソンで金メダルを獲得し、朝鮮人の意気を世界に示した故・孫基禎(ソン・ギジョン)先生。氏の生涯に迫った論文が国際学術大会で発表される。

米国シカゴ・イリノイ大学でスポーツ社会学博士課程在学中のユ・ヨンミ氏(48)は5日、イリノイ大で開かれる第3回質的研究方法論国際学術大会で、「ああ!悲しき勝利者よ(Oh! A Sad Winner)」という題目で、氏の生涯を取り上げた論文を発表する。

今回の学術大会は、社会科学の全分野を網羅する大規模のシンポジウムで、世界55ヵ国から1000人あまりの学者が参加する。ユ氏は、孫基禎記念財団(カン・ヒョング理事長)から提供を受けた資料と、孫先生の実娘の孫である李ジュンスン氏など様々な関係者たちをインタビューし、孫先生の生涯を再解釈した。

論文の焦点は、優勝をしていながらも孫先生が悲しんだ理由だ。ユ氏は、「孫先生がオリンピックの男子マラソンで優勝した後、表彰台の上でどうしてあんなに悲しい顔で首を下げていたのかをモメントとして、生前の史料を証拠に提示し、孫先生の疾走が韓国人のアイデンティティを作り上げるのに、どんな役割を果したのかを主題に論文を書いた」と話した。

ユ氏は、孫先生をテーマーにした博士論文も準備している。孫先生が植民地支配下では民族主義の象徴であったし、通貨危機に見舞われた時期には苦難克服の象徴であったとし、死後には南北が協力するうえで象徴的な人物になるだろう、というのが論文の趣旨だ。



yjongk@donga.com