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米国は「単なるミス」と言うが…9月のバラ肉輸入に影響も

米国は「単なるミス」と言うが…9月のバラ肉輸入に影響も

Posted June. 06, 2007 03:33,   

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米政府が国内向けの牛肉を韓国に誤って輸出した経緯を解明するための自主調査に乗り出した。

BSE騒ぎ以来、今年ようやく韓国への輸出再開に漕ぎ着けた米国としては、「輸出中止」という最悪の事態につながることを防ぐための措置と見られる。

しかし、韓国政府は米国の輸出検疫システムの欠陥が是正されるまで、引きつづき問題を提起する方針だ。これを受けて、米国産バラ肉の輸入時期が遅れる可能性もあるとの見方が出ている。

●米、速やかに鎮火に乗り出す

5日、農林部によると、米政府は韓国に牛肉を輸出する際に発行する検疫証番号の明細を再び米国に知らせてほしいと、韓国政府に要請した。

韓国に輸出した牛肉につける検疫証の番号と米国検疫当局が記録して保管している検疫証の番号を照合して、今回の失態の経緯と責任の所在を究明するためだ。

これを受けて、これまで米国が韓国に輸出してきた牛肉に国内向けがさらに含まれていたかどうかも、すぐに明らかになるもようだ。

米政府がこのように迅速な対応に乗り出したのは、今回の事件がややすれば、韓国の米国産牛肉への不信感につながりかねないことを未然に防ぐためだと解釈できる。

実際に、米国は今回の事件が発覚するや、マイク・ジョハンズ農務長官が「単なるミス」と釈明して、迅速な「鎮火」に乗り出した。

ジョハンズ長官は4日(現地時間)、記者会見を開いて「今回の事態は輸出再開の初期段階で起きた小さな障害にすぎない」としながら、「今回のことで牛肉の韓国への輸出が中止されることはないだろう」と述べた。

韓国が米国産牛肉の検疫証明証の発行を中止するなど、輸入規制の動きを見せていることに対する間接的な警告だ。

米国の輸出会社も自国のメディアなどに、「問題となった今回の輸出品の船積みには介入していない」と釈明している。

●米輸出システムの弱みを露出

農林部ではまず、これまで米国が韓国に輸出した牛肉に、これ以上国内向けはないという回答が来れば、現在の検疫中止措置を解除する方針だ。米国産牛肉の流通を再び認めるという意味だ。

しかし、この場合も米国の輸出システムの大きな欠陥がわかっただけに、韓国政府の抗議や再発防止要請は欠かせないという指摘が多い。

もし、韓国政府が心配する状況の1つである、米国の輸出検疫公務員が韓国の輸入業者とグルになって故意に行ったことだとすれば、状況はさらに複雑になる。

農林部関係者は、「すべてのことは米国の調査結果が出るまでは分からない」としながらも、「ミスではなく犯罪なら、米国にこれについての捜査や該当公務員への措置(懲戒)を要求すべきだと思う」と述べた。

とりわけ、これと似たケースが今後も繰り返されれば、今年9月に予定している「骨を含めた牛肉」の輸入時期にも影響を及ぼしかねないという観測も出ている。

一方、韓国政府は最近、国際獣疫事務局(OIE)が米国を「BSE統制国家」と発表したことを受けた独自の輸入危険評価は予定通り進める方針だ。



jarrett@donga.com