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[社説]ソウル大学、第2専攻を通じ「多面人材」育成の足場を

[社説]ソウル大学、第2専攻を通じ「多面人材」育成の足場を

Posted June. 21, 2007 03:01,   

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ソウル大学が、来年度の新入生から本人の専攻以外に他の専攻科目をもう一つ履修しなければならない第2専攻制を施行する。ソウル大学はこれまでに実施した複数専攻の他に連携専攻、学生設計専攻、深化専攻を並行することで第2専攻を量的かつ質的に拡大する。

このような学事政策は学生の専攻選択権の拡大と学際間の研究活性化を通じ、創意的かつ多面的な知識と能力を揃えた人材を養成するためだ。学問間の融合と知識の大統合を意味する統摂の時代に応えるための努力でもある。文科生にも基礎科学と先端技術に対する理解が必要で、理科生も歴史意識、人間心理、デザイン感覚をつければ、応用力の優れた人材になりうる。21世紀の変化に富む世界では、単一専攻の知識だけでなく、リーダーシップ、適応能力、意思疎通能力などをあまねく兼ね備えた人材が求められる。

ソウル大学経営大が他の単科大学生たちに複数専攻の門戸を大幅に開放することにしたのは特に歓迎すべき決定だ。経営大は定員の40%程度だけを選抜した複数専攻学生を定員の2倍以上に増やす。ソウル大学出身という「看板」だけで通じた時代は終わったという現実的理由もあるが、それよりも、どんな専攻を勉強しようが、自由市場を生きる経営マインドをつけようという意味がもっと強いようだ。

複数専攻は先進国の大学では一般化している。多くの米国の大学生たちは、少なくとも2個、多ければ4個まで、専攻を履修し卒業する。専門的な研究や職業教育は大学院の役割だ。ハーバード大学が今年、教養課程を改変しながら文科と理科を行き来するカリキュラムを開発したのも示唆するところ大である。

複数専攻制除は、学生にとっては機会だが、大学と教授らにとっては挑戦だ。専攻分野に甘んじることなく、幅広い研究と学生指導に励めというメッセージだ。ソウル大学は新しい制度をうまく定着させ、その効果が国家社会および学生個々人にあまねく波及することを願う。

今、ソウル大学は入試の内申反映の割合をめぐって教育当局の財政支援の縮小圧力に苦しんでいる。人材育成が望ましい方向に向かうためには世界先進教育の大きな流れに逆う政治権力と政策権力に屈してはならない。