国際原子力機関(IAEA)実務代表団が26日、平壌(ピョンヤン)に到着し、30日まで滞在して、北朝鮮側と寧辺(ヨンビョン)核施設の稼動停止・封印を検証・確認するための手続きを協議する予定だ。
実務代表団団長のハイノネンIAEA事務副総長は25日、北京で記者団に対し、「今回の訪朝は、(核施設の停止・封印の)長い旅の一つの措置だ。寧辺核施設の停止・封印を検証し、確認するための具体的な事項を北朝鮮側と交渉する」と述べた。しかし、「寧辺核施設を訪問するかどうかは確かでない」と言及した。
北朝鮮側と停止・封印問題を議論する核施設には、94年の米朝枠組み合意当時に凍結対象だった寧辺の5000キロワット黒鉛減速炉と放射化学研究所(核燃料再処理施設)、核燃料棒の生産施設と現在建設中の寧辺5万キロワット黒鉛減速炉、泰川(テチョン)20万キロワット黒鉛減速炉などが含まれるもようだ。
これと関連して、毎日新聞は25日付で、北朝鮮が初期に封印する核施設は、5000キロワット黒鉛減速炉と放射化学研究所の2施設となる可能性が高いと報じた。同紙は、6者協議参加国は、2施設の封印を最優先することで意見が一致していると伝えた。
今回の実務代表団の協議が順調に進めば、7月3日か4日頃にはIAEAの監視検証団が訪朝し、本格的な「査察」を実施できる。監視検証団は、核施設の稼動を停止し、核施設を再稼動したり、取り出したりすることができないように覆いで覆うか鍵をかけ、スティッカーを付着する封印の手続きを終了することになる。また、北朝鮮が封印施設を毀損できないように監視カメラを設置し、これを監視する要員2、3人を北朝鮮に滞在させる計画だ。
しかし、北朝鮮がIAEAの活動に消極的に臨む可能性もある。核施設の申告と不能力化のためには、02年以後の北朝鮮のプルトニウム抽出量など、過去の核活動に対する検証と核施設の部品の在庫の把握が必要だが、北朝鮮が核開発の全貌が明らかになることを避け、証拠資料を隠蔽・廃棄する可能性があるためだ。
北朝鮮は、94年の核危機でIAEA脱退を宣言し、同年の米朝枠組み合意によってIAEAとの関係を部分的に正常化した。しかし、02年の高濃縮ウラン(HEU)計画の波紋で核危機が起こると、03年にIAEAの査察官を再び追放していた。
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