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09年施行予定の「資本市場統合法」、金融界に大きな変化

09年施行予定の「資本市場統合法」、金融界に大きな変化

Posted July. 04, 2007 03:43,   

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1年6ヵ月の猶予期間を経て2009年から施行される「資本市場統合法(資統法)」は、国内の金融市場に「メガトン級の影響」を与えるという見方が多い。

金錫東(キム・ソクドン)財政経済部第1次官は昨年2月、この法案を初めて発表した際、「資統法がもたらす変化の幅は、1986年の英国の『金融ビックバン』の10倍になるだろう」と述べた。

金融ビックバンは1986年当時、サッチャー首相が率いた英国政府が銀行・証券業者間の障壁の撤廃、外国金融機関の自由な参加の許容など、金融改革に踏み切ったことを言う。金融ビックバンの成功でロンドンは世界金融の中心地になることができた。

政府は、金融会社間の障壁や各種規制を撤廃すれば、国内の証券業界でもゴールドマンソックスやメリルリンチのような世界的な投資銀行(IB)が生まれ、多様な金融商品が開発されるものと期待している。

▲大型IB誕生を促進〓資統法の中核内容は三つである。第一、金融会社の兼業を認めることだ。これまでは証券会社、先物会社、資産運用会社、投資信託会社などが株式売買、資産運用などをそれぞれ分業してきた。しかし、これからは、統合された金融投資会社が全ての業務を行うことが公式に認められる。

第二に、規制緩和で多様な金融商品の開発が可能となる。これまで、金融商品は「ポジティブ・システム」(法に列挙された項目だけ認める)で縛られていたが、これからは「ネガティブ・システム」(禁止項目を除いた全ての項目を認める)に取って代わることになる。こうなれば、消費者のニーズに合う金融商品が開発され、投資選択の幅が広がる。

最後に、証券会社は支給決済の機能を確保した点も重要なところだ。支給決済は△現金支払機の預け入れ・支払い△公共料金の支払い△自動引き落とし△クレジットカード決済のような金融サービスのことを言う。銀行口座と同様に証券口座を通じてこのようなサービスが受けられる。

▲金融会社間の買収合併(M&A)の加速化〓資統法が施行されれば、金融界では強者のみが生き残る「適者生存の法則」が通用する可能性が高くなる。韓国証券業協会のイム・ジョンロク常務は、「証券会社は規模を増やして大型化するか、それともオンライン専門のキウム証券のように専門性を持たなければならない。どっちつかずの会社は、淘汰を余儀なくされるだろう」と述べた。

大型化のためには、証券会社同士のM&Aが避けられない。自己資本直接投資(PI)のような収益源の多様化も欠かせない。さらに、証券会社が銀行が独占してきた支給決済の業務を取り扱うようになることで、証券会社と銀行の顧客誘致争いも白熱しそうだ。しかし、金融界の一部では国内の証券会社が売買手数料に収益の相当部分を依存するなど、競争力が落ちるだけに、大型IBが誕生するまでは長い時間がかかるという見方もある。



ssoo@donga.com