ハンナラ党の李明博(イ・ミョンバク)前ソウル市長陣営は23日、李前市長の妻の実弟である金ジェジョン氏側の告訴取り下げ騒ぎに振り回された。
金氏の法定代理人である金ヨンチョル弁護士は同日午前10時20分頃、ソウル中央地検の記者室に電話をかけ、午前11時頃に記者会見を開くと話した。実際の所有主をめぐって論争が起きているソウル道谷洞(トゴクドン)の土地などについて金氏が朴槿惠(パク・グンヘ)前代表側を相手どった提訴を取り下げるとのことだ。
11日、李前市長陣営の告訴取り下げの勧誘にも動かなかった金氏の突然の決断に、李前市長陣営は忙殺された。告訴取り下げ問題でまたも賛否両論が対立した。
しかし、金弁護士は約束した記者会見の時間が過ぎ、中央地検の記者室に「意見調整がさらに必要なので会見を午後に延ばす」と知らせてきた。しばらくして「今日は意見表明はない」とし、告訴取り下げの意思を覆した。
一体何があったのか。キャンプ関係者らは同日のハプニングの全貌をこう説明する。
22日午後、キャンプの外部で活動する李前市長の側近A氏が金氏に告訴取り下げを再び勧めたら、金氏は「告訴取り下げの意思はないが、李前市長の意思なら仕方ない」とし、23日に告訴を取り下げることに決めた。しかし、A氏が李前市長の「確認」なしに自分を説得したことを後になって知った金氏がこれを覆したとのことだ。
一部では、キャンプ内の告訴取り下げ反対論者たちが金氏側に記者会見の取り消しを促したとの話も出ている。告訴取り下げのための条件などをめぐって金氏がキャンプとの最終的な意見調整に失敗したことによるものとの観測もある。とにかく、李前市長陣営はこの日のことで道谷洞の土地の実際の所有主をめぐる論争がさらに拡大することを憂慮し、対応策作りに取り組み始めた。
早ければ24日、道谷洞の土地についての金氏の金融取り引き明細を公開し、この土地が李前市長と無縁であることを主張する計画だ。日本に滞在する李前市長の長兄サンウン氏は健康問題を理由に検察の調査に応じない代わりに、自分の金融口座を追跡しても構わないという確認書を検察に提出することにした。
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