妻:「私、体の調子が悪い」
主人:「どこが」
妻:「あちこち」
主人:「じゃあ。病院へ行ってみたら」
妻:「(かっと怒って)私が病院へ行けないから、言ってるわけじゃないでしょう」
一日中、家事して疲れた妻は温かい一言を待っていた。それなりに妻を気配りして答えたと思った夫は、妻がどうして怒っているのか理解できない。夫婦は同心一体というが、言葉のために相手を傷つける場合が多い。傷が深まると、対話自体を諦めたりする。
どういうものが、相手を配慮した対話法か。
結婚10年目のオ・ソンギュ(40)さんとソン・スギョン(39)さん夫婦も、この問題について多く悩んだ。市民団体の「環境正義」事務処長であるオさんとプルデンシャル・ファイナンシャルのライフ・プランナーのソンさんには5歳、9歳の二人の娘がいる。
この夫婦が、ソウルの清渓川(チョンゲチョン)の道を歩きながらお互いに本音を打ち明けた。対話の技術を助言するために『あなた、私の話に傷ついたの(コミュニケーションブックス)』の共同著者である李ジョンスク韓国教員大学国語教育科兼任教授も同席した。共稼ぎ夫婦であるだけに、家事や育児負担の問題が一番先にまな板に上がった。
▲オ・ソンギュ(以下、オ)〓遅く出社する私が朝、子どもたちの面倒を見て妻は夕方に面倒を見る。この間、このような育児方式を変えてみようと提案したが、妻からは何の返事もない。
▲ソン・スギョン(以下、ソン)〓早く出社しなければならないので難しいと夫に話した。夫は、私が同意しないから返事がないと考えているようだ。
▲李ジョンスク(以下、李)〓多くの夫たちは妻に「通報する」式で対話をする。一方的に「子どもの面倒を見る時間を変えよう」「変えてほしい」と言う。それよりは「あなたも大変だと思うが、変えてくれないか」と話し、まず相手を認める言葉で始めればもっと良い反応を引き出すことができる。
▲ソン〓私たちは二人ともにプライドが強い方だ。夫は夫婦けんかをした後、先に仲直りしようとしてくれてありがたい。しかし、問題は夫が「すまない」と言った後、そのまま次の話に移ってしまうということだ。私はけんかになった理由を詳しく把握して再発を防ぎたいが、夫は謝ってからは他のテーマに変えてしまう。
▲李〓男性と女性は対話のパターンが違う。男性は「まっすぐ行くこと」に慣れているとすれば、女性は「遠回りすること」を好む。多くの夫たちは「すまない」と言えば、すぐ問題が縫合されたと思う。
▲オ〓妻に花をプレゼントするなど感動するようなイベントを準備する友達がいる。でも、妻が「何か隠し事でもあるのか」という反応を見せれば、がっかりすると言う。
▲李〓妻は、夫からせっかくプレゼントをもらって照れくさいからだ。しかし、こんな言葉は相手には皮肉のように聞こえることができる。主人からプレゼントをもらうか、褒め言葉を聞いたら、素直に喜び楽しみなさい。
▲ソン〓結婚して対話が減りつづけ、今は子どもたちの話を除けばほとんど共通のテーマがないように思う。うちの夫婦の対話の疎通度は100点満点に50、60点程度のようだ。
▲オ〓私もその位の点数をつける。
▲李〓そんなに深刻ではない。80〜85点くらいだ。ただ子ども中心に対話のテーマを決めることは危ない。子どもたちが大きくなって独立した後に話すことがなくなる。些細なことでも、相手が聞き入れなくても夫婦中心の話をしなさい。相手が聞いてないようでもすべて聞いている。
▲オ〓たまに話したかったことを手紙や文字メッセージで送ったら、妻が喜んでるようだ。
▲李〓媒体と場所を変えるのは良い対話法だ。表現する前にもう一度対話内容を考えてみるためだ。夫婦の対話技術には近道がない。相手の立場になってもう一度考えて話すことだ。相手の機嫌を伺うようにすることだ。これは全くプライドが傷つくことではない。結局、自分自身のための投資だ。
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