ハンナラ党は1日、李明博(イ・ミョンバク)前ソウル市長、朴槿恵(パク・グンヘ)前代表、洪準杓(ホン・ジュンピョ)議員、元喜龍(ウォン・ヒリョン)議員など、党の大統領候補を選ぶ党内予備選挙候補が参加した中で、春川(チュンチョン)湖畔(ホバン)体育館で、江原道(カンウォンド)地域の合同演説会を開催した。
姜在渉(カン・ジェソプ)代表などの党内指導部や約2500人あまりの党員が参加した中で、午後2時30分から1時間30分にわたって行われた同日の演説会で、候補者たちは口を揃えてタリバンによって拉致された韓国人の無事帰還を祈願した。
しかし、アフガニスタン人質事態のために演説会が落ち着いた中で進められるといった予想とは異なり、今回も加熱したムードは依然として変わらなかった。
▲警察まで出動する騒ぎ〓場内に入ろうとする人とこれを防ぐ進行要員の間でのもみ合いも繰り返された。党は前もって江原道選挙人団5931人に招待状を送ったが、招待状に上がった名前と違ったり、住所地が江原道でない「ビック2」の支持者が集まって、もみ合いが起きたものだ。
特に、午後1時ごろ、演説会場の前では「ビック2」の支持者の間で胸倉をつかむ騒動があった。江原道党所属のユン女性部長が招待状を大量所持したことを発見した「ビック2」の支持者たちが、お互いに「李明博の人」、「朴槿恵の人」を叫びながら、15分間激しいぶつかり合いがあった。結局、申告を受けて出動した警察2人がユン部長をタクシーに乗せて帰らせたことで騒ぎは一段落した。
しかし、その後も朴前代表側は、「李前市長の支持者の道党の女性幹部が配布して残った招待状を、自分寄りのメンバーに配っていたことが摘発された」と主張した。李前市長側のスポークスマンの張光根(チャン・グァングン)議員は、「江原道党委員長は朴前代表陣営の中心メンバーの沈在曄(シム・ジェヨプ)議員であり、女性部長は道党委員長の参謀だ。どのような経緯で招待状と比表を大量所持して配布することになったのか、真相を明らかにせよ」と反論した。
当事者のユン部長は記者団に対して、「候補に花束を贈るコンパニオンのための招待状20枚あまりを持っていただけなのに、誤解されたようだ」と話した。
同日の演説会では、先月、済州道(チェジュド)や仁川市(インチョンシ)合同演説会で発生した「ビック2」の支持者の間でのもみ合いを防止するため、舞台を中心に「ビック2」の支持者が向かい合うように席を配置した。
▲李明博、「投機をしたなら、政治的な責任を負う」〓李前市長は「デマとウソで私を土地の投機筋にこき下ろしているが、真実が生きている以上、そのようなことはない」と話した上で、「もし不動産投機をしたならば、すべての政治的な責任を持つ」と強調した。
李前市長は朴前代表の検証攻勢に対して、「若い時代、ソウル梨泰院(イテウォン)市場の屋台で魚を売っていた時、隣の魚屋から『あの店の魚は新鮮でない』と悪口を言われたため、結局、梨泰院市場のすべての魚屋は新鮮でない魚を売っているという噂が広がってしまい、客足が遠のいてしまった」と皮肉った。
▲朴槿恵、「岩が飛んできてもびくともしない候補を選ぶべき」〓朴前代表は、「私に向かって『甘い候補』と言っている方々がいるが、疑惑が多くて工作しやすい候補、玉ねぎのように剥いても剥いても疑惑が出てくる候補が甘い候補ではないか」と李前市長を狙った発言を行った。
朴氏はまた、「(李前市長が)『身内に投げられる石がさらに痛い』と言っているが、候補が決まった後は、岩が飛んできても弱い候補では耐え切れない」とし、「私は雪岳山(ソルアクサン)のウルサンバウィ(バウィは岩のこと)が飛んできても耐えられる」と主張した。
▲洪準杓、「ネガティブを自制」〓合同演説会の毎に「雰囲気メーカー」の役割をしてきた洪議員は、ネガティブの攻勢を自制してくれることを重ねて要求し、「李前市長が汚職の候補でないことは彼と一緒に10年間政治をした検事の私が保証する」、「朴前代表は弱い候補ではなく、倒れかけていたハンナラ党を救い出したマーガレット・サッチャー元英首相より強い鉄の女性」と、「ビック2」の候補を褒め称えた。
元議員は、「ハンナラ党が旧態と既得権に安住する姿を打ち破って、12月に政権を奪還しなければならない」とし、「その道に私が先頭に立つ」と力説した。
▲ビッグ2陣営、厳しい攻防を繰り返す〓朴前代表選挙対策委員会は同日、△不動産不正疑惑、△国政経験の別無、△経済専門家主張の虚像、△法秩序意識の不在、△党発展貢献度の不足、△外交安保の脆弱、△指導者としての品性の問題といった李前市長の「七敗之弱」を提示した。
これに対して李前市長側のスポークスマンの朴亨逷(パク・ヒョンジュン)議員は、「どんな主張をしても、歴代大統領選挙で2週を残して構図が逆転した例はない」と述べた。
李前市長側は同日、「故崔太敏(チェ・テミン)牧師がユクヨン財団の運営に介入し、朴前代表が崔牧師の不正を知っていた」と主張した朴正煕・ 陸英修崇慕会長の李氏のマスコミのインタビューを取り上げて、「朴前代表が検証聴聞会の時、党員と国民にウソを付いた」と批判した。しかし、朴前代表側は「言い返す価値もない」と一蹴した。
*記事の取材には、東亜(トンア)日報インターン記者のチェ・ウリ(梨花女子大・史学科4年)、朴キョンジュン(韓国外国語大・通訳翻訳学科4年)が参加した。