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[社説]「乙支フォーカス演習中止」北朝鮮の要求に揺れるな

[社説]「乙支フォーカス演習中止」北朝鮮の要求に揺れるな

Posted August. 11, 2007 07:09,   

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韓米乙支(ウルチ)フォーカスレンズ(UFL)演習が、南北首脳会談の日程と重なり、演習の縮小または延期の可能性が頭をもたげている。千皓宣(チョン・ホソン)大統領府報道官は、「現在のところ変更を検討していない」と否定したが、楽観できない状況だ。千報道官は自ら、「(南北首脳会談の接触過程で)同問題が提起される可能性は排除できない」と述べた。今月20日から31日まで予定された33回目のUFL演習と28日から30日の首脳会談の日程が重なることから、北朝鮮側が黙って見逃す可能性は薄い。

すでに北朝鮮側は演習の中止を要求している。北朝鮮は10日、板門店(パンムンジョム)で米軍側に伝えた軍名義の声明を通じて、「大規模戦争演習と武力増強行為を中止しない場合、対応打撃手段を完備・・・」を云々し、威嚇した。2000年の第1回南北首脳会談に照らしても、北朝鮮は今回も演習中止を強く要求するものと予想される。当時は演習が2ヵ月後に予定されていたが、北朝鮮がこの問題を取り上げて、演習縮小を貫徹した。

UFL演習は、北朝鮮の南侵に備え、1975年から毎年実施している防御演習だ。先制攻撃の演習でないことは、32回にわたる演習を通じて明白だ。北朝鮮側も承知の事実である。にもかかわらず、北朝鮮側が演習の中止を要求することは、韓米軍事同盟の関係を弱めようという意図と見ざるを得ない。2012年の韓米連合司令部解体や戦時作戦統制権返還、在韓米軍兵力および役割の縮小を控え、国民の安保憂慮が高まっている状況で、UFL演習まで中止することはできない。

北朝鮮が演習中止の要求を主張し続ける場合、首脳会談の機会を辛うじてつくった政府としては、譲歩したい誘惑にかられるだろう。そうなれば、韓米軍事同盟の関係に大きな打撃を与える可能性が高い。支障のない合同演習の推進は、同盟国に対する信義の問題だ。国軍と在韓米軍の海外増員米軍など約1万人が参加する今回の演習の計画変更はありえないことだ。

政府が万一、北朝鮮の要求に押されて演習計画を変更した場合、軍事同盟を害して、国家安保を危うくする結果をもたらすだろう。