高麗(コリョ)大学では、論文盗作などの研究不正行為を規定した「研究の真実性確保のための研究倫理指針」を9日、公開した。また、2学期の始業とともに、この指針をすでに実施していると発表した。
韓国の大学では、このような指針を実施するのは高麗大学が初だ。ソウル大学では最近、研究規定を制定したものの、まだ、実施時期を決めていない。
同日、高麗大学では、政治経済学部や医学部、生命科学部などの教授6人からなるタスクフォース(TF)チームが、昨年7月から1年間準備し、7章62条の関連指針をまとめたと説明した。
同指針には、黄禹錫(ファン・ウソク)元ソウル大学教授や金秉準(キム・ビョンジュン)元首相兼教育人的資源部長官、李弼商(イ・ピルサン)前高麗大学総長の「辞任事態」を招いた研究不正行為に関する規定が盛り込まれている。
同指針では、研究不正行為を、△偽造や変造、△盗作、△不当な論文著者の表示、△重複掲載などに分類した。
李前高麗大学総長の時に問題となった、「重複掲載」について、同指針では「すでに発行された自身の論文と主内容が同じなら、後で発行された論文がやや違う見方や観点を示すテキストを使ったり、同一のデータについて異なる分析を示したりしても、重複掲載に該当する」と規定した。論文の重複掲載による「研究実績の水増し」をなくすためだ。
これを受け、今後、高麗大学の教授は、すでに発行した論文を、ほかの学術雑誌に掲載するためには、必ず両方の学術雑誌の編集者の事前同意を得なければならない。また、「論文が、他の学術雑誌に掲載されたことがある」ことを明らかにしなければならない。高麗大学側では、「指針に違反した事例の通知があれば、『教員倫理委員会』での調査を経て、学則に則って懲戒処分する方針だ」とした上で、「処分の時効(2年)が過ぎても、該当研究に伴う昇進の取り消しなど、強力な制裁を受けるだろう」と明らかにした。
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