Go to contents

[社説]「申貞娥人脈の黒い取り引き」全面捜査すべきだ

[社説]「申貞娥人脈の黒い取り引き」全面捜査すべきだ

Posted September. 15, 2007 05:07,   

한국어

申貞娥(シン・ジョンア)氏事件は、閣僚と美術館キュレーターのスキャンダルをはるかに越え、国家予算を使い、大統領府の権力を乱用した権力型不正疑惑事件だ。さらに、申氏の周辺で起こった数々のことは、大統領府政策室長を単独背後と見ることができない内容である。同事件の情況は、「もっと大きな」そして「複数かもしれない」本体が存在する可能性への信憑性を育てている。

大統領府は、卞良均(ピョン・ヤンギュン)元大統領政策室長が関連した同事件に対して、嘘のブリーフィングをして庇護しただけでなく、まるで泥棒がムチを持つように「法的対応」云々してマスコミを脅かした。検察は、申氏の学歴偽造の事実が明るみになった後も、捜査にもたつき、出国禁止措置もしなかった。申氏に海外逃避の機会を与えたわけだ。検察が大統領府の顔色をうかがって、ぐずぐず捜査をしていては、グルだと疑われる恐れがある。

卞氏は、企画予算処長官・次官および大統領府政策室長に在職している間、不適切な関係を続けていた申氏のために、職権を誤乱用した疑いを受けている。しかし、卞氏一人が申氏を支援し、庇護したとは見られない情況が一つや二つではない。これに対する国民的疑惑を解くために、別の背後や有力者の介入はなかったのか、明らかにすることは当然のことだ。

マスコミ取材と検察捜査を通じて、卞氏が不当な影響力を行使して、ニセ博士の申氏を私立大学教授に任用させ、政府が予算を支援する光州(クァンジュ)ビエンナーレ芸術監督に選ばれるようにした情況が、次々に明らかになっている。しかし申氏自身も、「卞氏が背後なら、そんな背後は数えきれないほど多い」と主張している。申氏の広範囲な人脈構図の中で、卞氏がどのような位置でどのような役割をしたのかを明らかにしてこそ、事件の全貌が明らかになるだろう。

東国(トングク)大学は、申氏を教授に任用した時期を前後して、教育人的資源部の特性化事業の対象校に選定され、莫大な政府予算の支援を受けた。企業が列を成して申氏の企画展示会に後援金を出し、美術品を購入した。この過程で、卞氏一人の力だけが作用したのか、それとももっと大きな力が作用したのについても、明かにされなければならない。

盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が、卞氏を庇護したことについて、「困惑している」と謝罪ならぬ謝罪をした日、権良淑(クォン・ヤンスク)女史は、卞氏の夫人・朴ミエ氏(画家)を呼び出した。不適切な出会いだった。朴氏はマスコミに、「(権女史が)ヒラリーのように振る舞いなさい」と言ったと話して釈明した。しかし、権女史が朴氏に会った意図と長時間の会話の内容に対する国民の疑問は、依然として残る。大統領府が、マスコミがいたずらに疑惑を膨らませていると決めつけてはならない理由である。

同事件は、検察の独立性と捜査力量を見極める試験台である。全国民が見守っている。検察は、正攻法の捜査で、真実の全貌を究明しなければならない。検察捜査が限界にぶつかれば、特検に進むほかない。