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[社説] 金総書記が嫌がることは言わない盧大統領

[社説] 金総書記が嫌がることは言わない盧大統領

Posted October. 06, 2007 05:39,   

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◆盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は4日、訪朝最後の日程で開城(ケソン)工業団地に立ち寄り、「ここは、南北が一つになってともに成功する場所であり、誰かを改革開放させる場所ではない。改革開放は、北朝鮮側が独自にすることだ」と述べた。そして、「ソウルへ行けば、少なくとも政府は、そのような言葉(改革開放)を使ってはならないと考える」と付け加えた。現政権の北朝鮮政策基調を変える考えでないなら、重大な失言である。盧大統領の明白な説明がなければならない。盧大統領はこれに先立つ平壌での滞在中も、「金正日(キム・ジョンイル)総書記などが改革開放に拒否感を抱いている」と伝えた。

◆現政権の北朝鮮政策である「平和繁栄政策」は、金大中(キム・デジュン)政権の太陽政策を継承した包容政策だ。この政策の論理的土台には、「北朝鮮に太陽の日差しをあてるように助ければ、自ら閉鎖のコートを脱いで改革、開放に乗り出す」という前提が敷かれている。そのような前提の下でこの10年間、天文学的な金額の支援を北朝鮮に与えた。そして4日の南北首脳宣言で、推算できないほどの北朝鮮経済支援を約束した。そうしておきながら、「改革開放は北朝鮮が独自にすること」と言うなら、一体何のための包容政策なのか、根本的に問わざるをえない。「改革開放」は口にせず、ただ国民の血税で一方的な提供を続けようというのか。

◆盧大統領の発言は、できるだけ北朝鮮を刺激せず、交流協力を戦略的に進展させようという意味の表現かもしれない。そのような点を考慮しても、大統領が国民と世界が見つめる席で、公にそのような発言をしたことは、金総書記が嫌がることは言わないという姿勢に映る。盧大統領は今回の首脳会談で、北朝鮮の人権問題についても言及しなかった。拉致被害者や国軍捕虜の問題も、「提案はしたが合意に至らず、申し訳ない」と述べた。いずれも金総書記には嫌な問題だ。

◆首脳宣言第二項の「内部問題不干渉、統一志向の法律的・制度的装置の整備」も、結局は金総書記の気分を害さないということと、北朝鮮が嫌う国家保安法の廃止を文書で保障したわけだ。与えるものは求めるだけすべて与えながら、いつまで北朝鮮の顔色だけをうかがうのか。このような北朝鮮政策が続くなら、北朝鮮支援に冷淡になる国民が増えるほかない。