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「鄭事務所は犯罪の現場」名義盗用の背後に照準

「鄭事務所は犯罪の現場」名義盗用の背後に照準

Posted October. 08, 2007 08:05,   

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警察が6日、鄭東泳(チョン・ドンヨン)候補の選挙陣営事務所に対して電撃的な家宅捜索を行ったことで、名義盗用捜査は、鄭候補陣営の組織的な介入かどうかという点に拡大した。反ハンナラ陣営の有力大統領選候補陣営の事務所に対する捜査機関の家宅捜索は、大統領選史上初のことだ。

特に、522人の名義を盗用したソウル鍾路区(チョンロク)議員の鄭仁熏(チョン・インフン)容疑者(45)に、ヨルリン・ウリ党の党員名簿を渡した大統合民主新党の鍾路区地域委員会所属の金某氏(34)が7日に検挙されたことで、警察の背後捜査は加速するものとみられる。警察内外では、「陣営事務所が犯行現場」という言葉さえ聞かれる。

▲家宅捜索カードをなぜ?〓警察が、大統領選事務所の家宅捜索という強硬カードをきったのは、鄭容疑者と鄭候補事務所との関係性が明らかになりつつあるためだ。

警察は、鄭容疑者が犯行当日の8月23日、名義盗用に使用した党員名簿を鄭候補陣営事務所から持ち出した朴某氏(19)ら大学生3人の供述に注目している。

鄭容疑者は、「8月13日頃、金氏から名簿を受け取り、ハンドバッグに保管していた」と言って朴氏らの主張を否定しているが、警察は、犯行当日、鄭容疑者と朴氏らが鄭候補陣営事務所の前で会った事実から、朴氏らの供述は信ぴょう性が高いと見ている。

警察はまた、鄭容疑者の息子や友人が名義盗用直後の8月25日、鄭候補陣営で代理署名のアルバイトをしていたことから、名義盗用と代理署名は同じ延長線上で行われたものと考えている。

6日、ソウル中央地方裁判所で開かれた令状実質審査で、鄭容疑者が「鄭候補側から『女性選挙対策委員会ソウル事務総長』という肩書きの名刺が宅配で送られてきて、選挙対策委員会の幹部職をオファーした」と言ったことも、名義盗用に鄭容疑者の「背後の存在」を示唆する内容だ。

警察関係者は7日、「家宅捜索令状は、1枚の書類を見て裁判所が出したものではない。判事が膨大な量の捜査記録をすべて検討し、必要性があると判断して下した」と強調したのも同じ脈絡だ。

しかし、家宅捜索が警察の純粋な判断だけで行われたと考えるのは難しいという指摘もある。警察内外で、「警察が鄭候補陣営を家宅捜索するには、大統領府との共感なしには難しい」という声が流れている。

警察が、鄭候補陣営の家宅捜索令状を申請する前に大統領府に事前に報告して、大統領府がこれを「承認」したということだ。

▲背後の捜査に集中〓7日、警察に自ら出頭した金氏は、鄭容疑者と口裏を合わせるように「背後」の存在を否定した。

金氏は警察で、「05年7月頃、ウリ党のソウル市支部から受け取った基幹党員名簿のうち、鍾路区党員の資料を出力して鄭氏に渡した」とし、「党内選挙の興行のために名簿を渡しただけで、誰の指示も受けていない」と主張した。

しかし警察は、金氏が大統合民主新党に特別な職責がないうえ、鍾路区の金地域委員長の秘書を務めてきたことから、金氏は、鄭容疑者と「背後」との間で名簿配達の役割を果たしたと見ている。

警察はまた、金氏が、ウリ党の鍾路区党員約4000人のうち約800人の資料だけを鄭容疑者に渡した点から、鄭容疑者以外の別の共謀者に残りの党員資料を渡したものと推定している。

警察関係者は、「息子がつかまると鄭容疑者が姿をくらまし、鄭容疑者がつかまると金氏が姿を隠した」とし、「彼らがだれかを保護するために口裏を合わせる時間が必要だったのではないか」と話した。

警察は6日、金氏の「背後」を追跡するために、鍾路区地域委員会と金氏の自宅を家宅捜索したのに続き、鄭容疑者が逃亡時に持っていたノートパソコンの所在を追跡している。