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[オピニオン]「世界のデザイン首都」ソウル

[オピニオン]「世界のデザイン首都」ソウル

Posted October. 22, 2007 06:38,   

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ドイツ・ハノーバー市では1990年代初頭、バス停留所を芸術空間のように作り上げて、観光客の誘致に成功した。フランスのリオンでは夜間照明のリモデリングで、パリの衛星都市から、独立的な中心都市へと生まれ変わった。オランダのアムステルダムは、美しい警察のパトロールカーのデザインで、治安への不安を減らした。このように、デザイン革命で競争力を高めた都市は多い。

◆ソウル市も助役級が本部長のデザインソウル総括本部を稼動させ、美的な差別のない箱型マンションを建築審議から除外するなど、デザイン革命を夢見ている。美しい看板やベンチ、ゴミ箱、街頭販売台の運動を展開する区も登場した。このような努力が世界から評価を受けた。有名デザイナーや学者、専門家が集まったデザイン関連の世界最大民間団体である国際産業デザイン団体総連合会(ICSID)が、米サンフランシスコで開かれた創立50周年総会で、ソウルを「2010年、世界デザインの首都(WDC=World Design Capital)」に決定したのだ。

◆「世界デザイン首都」の選定は、都市間の競争の激しいグローバル化時代に、デザイン面で模範となる都市を見いだし、インスピレーションを得ようとする努力の一環だ。昨年、イタリアのトリノが最初の模範都市に指定され、今回、最初の公式都市としてソウルが選ばれたことを受け、ソウルの国際的プレゼンスは一層高まることとなった。1年間、「デザイン首都」の地位が与えられることにより、7兆ウォン台のデザイン市場が15兆ウォン台に成長し、デザイン専門企業も1575社から2500社に増え、2万4000人あまりの雇用効果が期待できると、ソウル市では試算している。

◆三星(サムスン)やLG、現代(ヒョンデ)など、韓国企業の製品がこれまで、世界的なデザイン賞を相次いで受賞したのが、決定的な契機となったという。日本の大阪をデザイン都市として注目を集めさせた力も松下電器やシャープ、サントリーのような地元企業の製品が、各種のデザイン賞を受賞したのがそのきっかけだった。きれいな製品を通じて、デザインに目覚めた市民たちの想像力が、都市のリモデリングにも影響を及ぼし、都市そのものを変えたわけだ。都市であれ、国であれ、やはり答えは企業にかかっている。企業の自由や創意力だけ活かせれば、世界をより大きく変えることができる。

許文明(ホ・ムンミョン)論説委員 angelhuh@donga.com