ソウル警察庁広域捜査隊は24日、古宅と郷校、宗家(一族の本家)から古書や民俗資料・美術品などを盗み出して市中に売った疑い(特定犯罪加重処罰法上の窃盗など)で、古美術品専門業者のチョン某容疑者(60)など文化財専門の窃盗団6人を逮捕し、8人を書類送検した。
警察によると、チョン容疑者らには、05年9月に慶尚南道晋州市大谷面(キョンサンナムド・チンジュシ・テゴンミョン)チニャン・河(ハ)氏のタムサン古宅から、慶尚南道有形文化財・第409号の筆写本を含め約700点の文化財を盗んだのをはじめ、全羅北道高敞郡富安面(チョルラブクド・コチャングン・プアンミョン)にある仁村・金性洙(インチョン、キム・ソンス)先生の生家など全国のおよそ100カ所の宗家・郷校から、約3000点の宝物級文化財と美術品を盗み出した疑惑がもたれている。
容疑者らが盗んだ物品には、朝鮮(チョソン、1392〜1910年)時代末期に唐の郭汾陽の物語を描いた屏風「郭汾陽行楽図」と、吾園・張承業(オウォン、チャン・スンオプ)の「器皿折枝図」、謙齋・鄭ソン(キョムジェ、チョン・ソン)の山水画など、1点につき数千万ウォン(約百万円)にのぼる宝物級文化財も含まれている。
警察は、容疑者らが盗んだ文化財と芸術品のうち2174点を回収し、残りのおよそ900点の行方を追っている。警察が取り調べたところ、慶尚北道青松(キョンサンブクド・チョンソン)刑務所の出身で約10年間骨とう品業者として活動したりもした容疑者らは、盗んだ物品のうち高価な文化財は古美術商を通じて直接取り引きしたが、数十万ウォンの比較的安い骨とう品と書籍は、有名な骨とう品専門の競売サイトに掲載し、売ってきたことが分かった。
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