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「2007エビータ」クリスティナ

Posted October. 27, 2007 03:08,   

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28日に大統領選挙を控えたアルゼンチン政界には「モナキア(monarkia)」という造語が登場した。

ネストル・キルチネル大統領の夫人であり、大統領選挙候補であるクリスティナ・フェルナンデス上院議員(54)が、圧倒的な支持で当選が有力視されるのを見て、ライバル候補たちが作り出した言葉だ。

キルチネルの頭文字のKを利用したこの造語は、大統領夫婦が交替で長期政権を維持することで、アルゼンチンを「K王国」にしようとしているという警戒心を表現したものだ。

▲夫婦大統領時代の開幕か〓計14人が立候補した今回の大統領選挙で一番目立っているのは断然、クリスティナ候補。

中道左派の政権党「勝利のための戦線(FV)」のクリスティナ候補は、26日に発表された世論調査で44.3%の支持率で、2位(15.7%)の中道左派市民連合(CC)のエリサ・カリオ前連邦下院議員を追い抜いたと、現地メディア「アングスライド」のグローバルモニターが報じた。

8月以降の支持率と大差ない結果だ。アルゼンチンの現行選挙法は、大統領選挙である候補が45%以上を得票するか、40%以上を得票した1位候補が、2位候補に10%以上の差をつけるかすれば、1次投票で当選が確定する。

アルゼンチンサッカーの英雄、ディエゴ・マラドーナも23日、クリスティナへの支持宣言をするほど、選挙自体が当選の祝賀イベントになる可能性が高い。いままさに、夫婦大統領の時代が始まるというわけだ。

▲インフレ抑制が今後の課題〓クリスティナ候補の人気は、政権期間、毎年9%の経済成長で01年のデフォルト(債務不履行)状態から脱却させた夫の業績に支えられている。しかし、キルチネル大統領の経済回復の実績はそれほど強固ではないという指摘が多い。

アルゼンチン政府は今年、国内総生産(GDP)成長率が8.7%、インフレ率は9.6%をそれぞれ記録したと発表したが、情報操作への議論が絶えない。野党は、実際のインフレは25%にのぼると主張している。

ブルームバーグ通信は「キルチネルの経済政策は中長期成長を犠牲にし、短期的成長に焦点を合わせたもの」とし「次の大統領が代価を払う可能性が高い」と診断した。「フィナンシャルタイムズ」も「次期『エビータ』を迎えるアルゼンチンが涙を流さずにすむ可能性は少ない」と予想する。

ペロン主義者のこの夫婦にとって、ポピュリズムの誘惑を振り切るのも容易ではなさそうだ。7月の異常寒波で電力不足の事態になると、アルゼンチン政府は工場より先に一般家庭にエネルギーを供給するポピュリズム政策を取った。結局、5000余りの工場が正常に稼動できなかった。



spear@donga.com