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「オピニオン」6度目の絶滅

Posted October. 29, 2007 03:32,   

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生命が誕生して以来、どれほどの種が存在しただろうか。300億種という学説から、4兆種という主張まで、意見はまちまちだ。種の数がこれほど多いぶん、その数はあえて言うまでもないだろう。しかし、確かなことは、地球に存在した生物の99.99%は絶滅したという事実だ。我々はその生物の痕跡である石油や石炭を消費しながら生きている。高等生物の場合、種の平均寿命は約400万年だ。優れた知能で、地球の支配者となった人間も、その例外ではないだろうという。

◆おおむね、生命の歴史は、言い換えれば絶滅の歴史だ。地球の歴史を見れば、オルドビス紀、デボン紀、フェルム紀、ドライアス紀、白亜紀の順で5回の大絶滅があった。3億6500万年前までの、古生代のデボン紀後半の絶滅で、三葉虫をはじめ、生物種の80〜85%が消えた。もっとも大きな絶滅は2億5000万年前のフェルム紀の大絶滅だ。大多数の海洋生物を含む96%の生物種が、この時にいなくなった。

◆地球の冷え込みや海底から放出されたメタンガス、海の中の酸素の枯渇、伝染病や地震、火山の爆発による海水面の上昇などが、絶滅の原因として知られている。最近は、太陽の白斑や黒点に、強い紫外線や宇宙線、X線を伴った閃光が現れる太陽プレアーが原因として注目を集めている。原因が比較的詳しく明らかになっている時期は、恐竜を絶滅させた6500万年前の白亜紀の大絶滅だ。この時期、地層にはまれな元素であるイリジウムが300〜500倍も高く検出されたためだ。隕石や彗星との衝突があったことを思わせる発見だ。

◆国連環境計画(UNEP)が先日、「地球の6度目の絶滅が進行中だ」という内容の環境報告書を発表した。乱開発にともなう生息地の破壊で、両生類の30%以上、哺乳類の23%以上、鳥類の12%以上が、絶滅の危機に直面しているという。同報告書では、これまでの絶滅は自然災害によるものだったが、6度目の絶滅は、人間の責任によるものだと明言している。生物種は相互に網の目のように絡み合っている。ひとつの種がなくなれば、ほかの種が直ちに危険にさらされる。絶滅の危機を見殺しにすれば、人間が絶滅の最後の当事者にならないとも限らない。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com