ハンナラ党と大統合民主新党が、「李会昌(イ・フェチャン)、文国現(ムン・グクヒョン)」変数でやきもきしている。
無所属出馬準備説が流れている李会昌元ハンナラ党総裁が実際に出馬する場合、ハンナラ党の李明博(イ・ミョンバク)大統領選候補の支持率を、反ハンナラ陣営とされる文国現元ユハンキンバリー社長は大統合民主新党の鄭東泳(チョン・ドンヨン)大統領選候補の支持率を、それぞれ侵食する可能性が高いためだ。
大統合民主新党はそぶりを見せないが、李元総裁の出馬を望んでいる。連日のBBK株価操作疑惑でもなかなか落ちない李候補の支持率が李元総裁の出馬で分散すると考えるためだ。
李元総裁が出馬するかどうかをめぐり、ハンナラ党内外の事情も複雑に展開している。
29日午後、李元総裁の事務所があるソウル中区南大門路(チュング・ナムデムンノ)のタンアムビルの前では、李元総裁を支持する会「希望の国、国民フォーラム」の会員約500人が、「救国決断を求める」という大型の垂れ幕を持って、李元総裁の出馬を促した。
いっぽう、ハンナラ党の孟亨奎(メン・ヒョンギュ)議員は、ホームページに「誰が李会昌元総裁の名誉を汚すのか」というタイトルで、「誰よりも原則と大義名分を重視する李元総裁の出馬説を流布することは、李元総裁の名誉を汚すことだ」と主張した。
李元総裁は数日間、外部日程を取らず自宅にこもっているという。党内外では、李元総裁が最近、出馬するかどうかを決定する家族会議を開いたという話も流れた。しかし、李元総裁に近いある人物は、「そんなことはない。李元総裁は家族会議で決定する人ではない」と話した。
李元総裁サイドの李興柱(イ・フンジュ)特別補佐は、「李元総裁は、政権交代のためにどのような役割をすべきか悩んでいる。数日内に(出馬に対する)決心はしないだろう」と話した。
文元社長を眺める大統合民主新党の内心も、落ち着かないのは同様だ。
政界では、現在6%から8%台の支持率を示している文前社長の支持率が、30日の中央党創党および来月4日の候補選出を経て、認知度上昇で10%台に進入する可能性もあるという見通しが出ている。
しかし、反ハンナラ陣営とされる文元社長の支持率上昇は、大半が鄭候補の支持率を侵食するというのが、政界の大方の見方だ。
鄭候補の支持率は、党内選挙直後の17日に19%(リサーチプラス調査)を記録した後、最近の主要世論調査では15〜18%となっている。
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