全君杓(チョン・グンピョ、53、勾留・起訴)前国税庁長が収監されたことで、鄭祥坤(チョン・サンゴン、53、勾留・起訴)前釜山(プサン)地方国税庁長が受け取った賄賂1億ウォンの使途への捜査が一段落し、検察は建設業者の金サンジン(42、起訴)容疑者が介入していた釜山地域の再開発事業汚職事件への再捜査を開始した。
▲釜山銀行への家宅捜索〓金容疑者の政官界へのロビー疑惑を捜査している釜山地裁特捜チームは7日、釜山東区凡一洞(トング・ポムイルドン)に位置する釜山銀行本店への家宅捜査を行い、金容疑者が進めていた民楽洞(ミンラクドン)ミーワールドの開発事業と関連する融資申請書、審査書類など、融資関連の資料一切を押収した。
検察はまた、李ジャンホ釜山銀行頭取の事務室と自宅、役員室、投資金融部の幹部の自宅に対しても家宅捜査を行った。
検察は、押収した資料をもとに、「民楽洞事業」を進める過程で今年5月、釜山銀行が金容疑者に685億ウォンの融資を行った際、政官界からの圧力や金品を使ったロビーがあったかどうかを確かめる方針だ。
検察は、金容疑者が事業を進める過程で、釜山銀行と、用地の用途変更及び建築許認可権を持つ釜山市にロビーを行った可能性があるとみている。
釜山地裁の鄭東敏(チョン・ドンミン)2次長検事は、「国税庁の長が勾留されたので、国税庁に関わる捜査を拡大する計画はない。金容疑者事件の根元である民楽洞と蓮山(ヨンサン)8洞の再開発事業に対する捜査を再開する」と述べた。
▲全容疑者、独房に収監〓6日午後拘留状の発行を受け、全容疑者は、釜山拘置所の独房に収監された。横1.5メートル、縦2.5メートルのこの独房には、棚とテレビが備え付けられている。一般の収監者と同様、全容疑者は7日午前6時に起床して朝食をとり、拘置所の日課に従って生活しているという。
釜山拘置所の関係者は、「全容疑者は食事が進んでいるようで、特別な要求や不満は示していない。大物官僚といって特別待遇するようなことはない」と話した。
現在釜山拘置所には、全容疑者をはじめ、鄭祥坤容疑者、鄭允在容疑者(チョン・ユンジェ、前大統領儀典秘書官)容疑者、金サンジン容疑者が収監されている。そのため、拘置所としては、今後の裁判過程で証拠隠滅の可能性を防ぐべく、4人をそれぞれ異なる建物に分離収監し、顔を合わせることがないようにしている。
独房に収監されている鄭允在容疑者と金容疑者は読書で時間をつぶしており、他の収監者4人と一緒に収監されている鄭祥坤容疑者は1日中、宗教関連の本を読んでいるという。
一方、全容疑者は1日の喚問調査の際、容疑を認めれば刑を減軽する「自首減軽」の可能性を検察に打診したことが明らかになった。ただ、2日、全容疑者が容疑を否定したことで「なかったこと」となった。
特別加重法で定める贈収賄の容疑がかけられている全容疑者の嫌疑が裁判所で認められれば、最低懲役7年の刑になるが、自首減軽が適用されれば、3年6ヵ月に短縮されるため、このような試みをしたのでは、と検察関係者はみている。
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