ハンナラ党は18日、記者会見や懇談会、報道資料などを通じ、金キョンジュン容疑者の帰国後の発言と過去の行動を一つ一つ批判するなど、「金キョンジュン暴風」の早期鎮圧に乗り出した。
また、反ハンナラ陣営に対しては、金容疑者の帰国をめぐる「政治取引説」を提起し、検察に対しては「検察は詐欺師を信じるな」と述べ、心理的な圧迫を並行した。
▲「令状実質審査の放棄は罪を認めたもの」〓羅卿瑗(ナ・ギョンウォン)スポークスマンは、金容疑者が令状実質審査請求を放棄したことについて、「すべての事実について自分の罪を認め、拘束されて当然と言ったも同然ではないか」と述べた。
ハンナラ党はこれまで、金容疑者が令状実質審査での一方的な主張がマスコミにろ過されず流出すれば、根拠のない疑惑が増幅する恐れがあると憂慮してきた。
党クリーン政治委員会の高承鄹(コ・スンドク)弁護士は、ソウル汝矣島(ヨウィド)の党本部で記者会見を開き、金容疑者が「持ってきたものがある」と言ったことについて、「金容疑者と李明博(イ・ミョンバク)大統領選候補間の『裏契約書』は完全な捏造だ。3年半の間米国での訴訟で、裏契約書があったなら、すでに提出されているのが常識だ」と述べた。
安商守(アン・サンス)院内代表は記者会見で、「金容疑者の送還第一声は『数千人の詐欺被害者に心からおわびする』であるべきだ。ところが、多くの記者が集まっているのを見て、「ワォ」と言って笑みを浮かべるのは、数百億を詐欺・横領した犯人が当然持つべき恐れや罪の意識とはかけ離れていた」とし、金容疑者の帰国態度を批判した。
安院内代表はさらに、「罪を犯しても何か信じるものがあって、あの余裕があったのではないか。すべての情況から、彼の帰国動機をめぐる黒い取引の疑惑はぬぐえない」と述べ、反ハンナラ陣営と金容疑者との間の政治取引疑惑を提起した。
▲「詐欺師を信じるのは、法曹人の姿勢ではない」〓洪準杓(ホン・ジュンピョ)委員長は、「パスポートを7回、定款を19回偽造し、幽霊会社を22回も設立した人が、韓国に来てどんな契約書を出しても、それを信じることは法曹人の姿勢ではない」と検察を圧迫した。
党内では、金キョンジュン容疑者への捜査が、02年の大統領選挙での金大業(キム・デオプ)氏の捜査のように「おかしな」方向に流れはしないかと憂慮しているのが実情だ。
洪委員長は、「候補登録日の25日前に中間捜査の結果発表が可能だという話は正しくない」としつつ、「正常な検察なら、金容疑者の起訴期限の来月6日前に捜査結果を発表する時、金容疑者の犯罪事実だけを発表し、李候補に関する言及は慎むべきだ」と強調した。
また、鄭相明(チョン・サンミョン)検察総長について、「退任前の記者懇談会で、道谷洞(トゴクトン)土地事件の時のように変な話をすれば、検察全体が誤解を受けるきっかけになる」と主張した。
しかし党の一部では、金容疑者の令状実質審査の放棄をめぐり、「明白な容疑事実は検察に協力する姿勢を見せて刑量の減刑を受け、一部の容疑は李候補に被せるための作戦ではないか」と憂慮する見方もある。
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