総合格闘技プライド出身スター選手たちの反撃は成功できるだろうか。
今シーズン、総合格闘技舞台の大きな変化は、プライドの没落だ。日本を代表する大会だったプライドが、米UFC(Ultimate Fighting Championship)に吸収され、多くの選手がUFCに移した。当初の予想はプライド出身スターたちがUFCを簡単に掌握してしまうだろうということだった。
米国より日本で先に総合格闘技ブームが起こり、競技力も相対的に高いという認識があった。
だが、「戦慄のハイキック」ミルコ・クロコップ(33・クロアティア)が無名に近いガブリエル・ゴンザガ(27・ブラジル)に失神KO負けしたのに続き、チック・コンゴ(32・フランス)にも負け、2連敗してしまった。また、他のプライドの看板スター、マウリシオ・ショーグン(26・ブラジル)もUFCデビュー戦でポレスト・グリフィン(28・米国)に負けた。
残ったプライド出身スーパースターは、バンドレイ・シウバ(31・ブラジル)。プライド・ミドル級の最強者だった彼は12月、チョック・リデル(38・米国)とUFCデビュー戦を行う。UFCライトヘビー級チャンピオンだったリデルは、米国人に最も人気のある選手の一人だ。
プライド出身選手たちがUFCで苦戦している主な理由について、総合格闘技エントリアンの金ミョン理事は、「一言で言うと、ホームゲームとアウェーゲームでの差とみられる」と言った。施設および規定に差があるということ。
8角リングを使うUFCは、最も長い幅が9.14mだ。プライドの4角リングは、幅が6.4mだ。UFCのほうがもっと広く、体力の消耗が大きい。プライド時代には、リングサイドで競技が進行される場合、真ん中に選手たちを異動させて再開するようにした。観衆によく見える位置で競技を行うようにしたのだ。UFCにはこのような規定がない。コーナーで危機に追われた場合、脱しにくい。
シウバが12月、UFCデビュー戦を行った後、クロコップも来年1月、復帰戦を行う予定だ。プライドでミドル級とウェルター級の二つの体級を席巻したが、UFCで敗れたダン・ハンダスン(37・米国)も来年3月、再び競技に出る予定だ。
この結果をみれば、プライド出身スターたちの不振が、変わった環境に適応できなかった初盤の一時的現象なのかどうかを判断できるものとみられる。
UFCの帝王と言えるヘビー級チャンピオンは、老長ランディ・クートゥア(44米国)。ヘビー級チャンピオンを務めて引退し、その後、放送解説をしていたが、今年3月に復帰し、再びヘビー級チャンピオンになった。彼は、クロコップを失神させたゴンザガに勝ち、1次防御に成功した。
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