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「修能等級制は混乱を招くだけ」 改善の声強まる

「修能等級制は混乱を招くだけ」 改善の声強まる

Posted December. 10, 2007 03:07,   

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等級制が初めて導入された08学年度の大学修学能力試験(修能、日本のセンター試験に該当)の成績が発表された直後から、一問の差で等級が変わるなどの副作用が続出し、不合理な問題点が繰り返されないよう、直ちに等級制を改善すべきだという声が高まりつつある。

また、主要大統領候補も等級制の問題点を改善すると主張しており、いかなる形であれ、制度の改善が行われるとみられ、注目を集めている。

修能の成績が発表された7日以降、教育人的資源部(教育部)と韓国教育課程評価院のホームページには、修能等級制への激しい批判の書き込みが殺到し、提訴するという受験生まででている。

ある父兄は、「だれよりも一生懸命に勉強した子が、数理や外国語、社会、探求で、すべて1点差で等級が下がり、志願できる大学が変わった」とし、「とても心が痛む」と訴えた。

ある浪人生は、「教育部では修能の点数1点を上げるための競争の弊害をなくすための措置だと主張しているが、現状の等級制は従来の点数制より、さらに私教育への熱を高めることになる」と批判する。

これについて教育部では、政策の予測可能性や受験生の信頼保護のため、主要制度の変更を行った場合、少なくとも3年前に予告しなければならず、高等教育法施行令では、大学選考基本計画を、該当年度開始の1年6ヵ月前に発表するよう規定しており、09年度からの変更は難しいと主張している。

しかし、専門家らは、これは法的拘束力のない指針に過ぎず、不合理な制度による受験生たちの混乱を減らすためには、修能等級以外にも、標準点のパーセント化など、補助資料を併用する従来の方式に戻ればいいと指摘している。

とりわけ、教育部が強調する等級制の趣旨が、現実では逆に、大きな副作用を引き起こしているというものだ。

漢陽(ハンヤン)大学の鄭鎭坤(チョン・ジンゴン、教育学)教授は、「大学入試で、修能が決定的な影響力をもつ状況で、修能の点数は予測可能であるべきだが、現制度では、等級の逆転など不合理な点が多い」とし、「選考計画をあらかじめ明らかにするようにしたのは、施行令、または告示に過ぎず、いくらでも改正できる」と話す。

梨花(イファ)女子大学の黃圭浩(ファン・ギュホ)入学処長は、「等級制は点数制に比べ、学生を選抜しづらい、『荒い尺度』だ」としたうえで、「かつての標準点体制に戻るか、総点制を適用したほうが公正だ」と話す。

いっぽう、ハンナラ党の李明博(イ・ミョンバク)や大統合民主新党の鄭東泳(チョン・ドンヨン)、無所属の李会昌(イ・フェチャン)など、主要大統領候補も、政権の座につけば、修能等級制を改善、または廃止する意思を明らかにしている。