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[オピニオン]人口経済学

Posted December. 11, 2007 03:09,   

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人口経済学とは、人口変遷の過程や人口変動の決定要因、人口増加と経済発展との相互関係を取り扱う学問だ。人口経済学にはこのような力説がある。「富と出産率とは反比例する」ということだ。1人あたりの国内総生産(GDP)の高い国は、両親がより多く子どもを養うことができるにも関わらず、子どもの数が少ないというわけだ。経済成長の結果、平均寿命の延長や幼児死亡率の減少、識字率の上昇、経済的な独立、都市化が促進され、人口模型に変化が起き、このような力説が成り立つという。

◆1万年前、メソポタミアで農業と共に、ようやく文明が誕生した。農業の発達で土地の人口扶養能力が急激に高まったことを受け、爆発的に人口が増え、階級や政治組織、分業、車輪、文字、貨幣のような文明が生じた。これを見て、英国の経済学者マルサスは、人口は幾何級数的に増えるが、食料が算術級数的に増加し人口の増加を抑制できなければ、人類は災難に見舞われるだろうと予言した。しかし、農業技術の発達でこの予言は外れ、人類の歴史上もっとも不正確な予言の一つとなった。

◆先月30日に開かれた韓国人口学科の今年の学術大会を見れば、人口経済学の関心事も非常に多様化していることがわかる。「経済協力開発機構(OECD)の加盟国のうち、唯一韓国だけで、両親の所得が低いほど子どもの訪問回数も減る」という研究結果も発表された。同論文によれば、統計的に両親の所得が1%あがれば、両親と子どもとが1週間に1回以上対面接触する可能性が2.07倍も高いとしている。親孝行を強調する儒教文化の国で、どうしてここまで、両親の富と子どもの訪問回数とが高い相関関係を示すことになったのか、世相の変化に驚かされるばかりだ。

◆韓国人は家族との関係が「道具的」で、金を借りるときは家族を訪ねるが、情緒的な手助けは友人に求めるという研究結果も出た。1世帯当たりの家族数は減りつつあるが、最近のマンションの供給は中・大型が主として行われ、売れ残りの現象が構造的に定着しうるという分析も示された。住宅市場への予測ももはや、人口経済学を引き離しては語れなくなった。

虚承虎(ホ・スンホ)論説委員tigera@donga.com