相手の顔を見ながら通話できる第3世代(3G)モバイル通信サービスの国内加入者が500万人を突破した。
KTFは今月13日現在、3Gモバイル通信の累積加入者が290万人、SKテレコムは220万人だと、14日、明らかにした。
二つの会社の3Gモバイル通信の加入者数を合計すると計510万人に上る。今年3月、33万人余りに過ぎなかった加入者数が、早いスピードで増加し、9ヶ月間で、全体モバイル通信加入者8人当たり1人の割合で増えたわけだ。
画像電話という核心機能を備えた3Gサービスの加入者が急増したことを受け、従来の「聞く電話」から進化した「見る電話」の時代が開かれるかどうか、関心が集まっている。
●見る電話の時代、何が変わるか
会社員のチェ某(36)氏は退社後、帰宅が遅くなれば、暇ができるたびに、自宅の娘と画像電話をする。
チェ氏は、「今までは子供たちが父親の顔が見たいから早く帰ってほしいとねだっていたが、画像電話を使い始めてからは顔も見ながら話をするので、ねだりの度合いが弱まった」と話す。
画像電話を事業に利用する事例も増えている。
ソウル江南区狎鷗亭洞(カンナムグ・アプクジョンドン)のS成形外科では、簡単な経過の観察が必要な患者たちには、画像電話を利用して診療を行っている。
SKテレコムやKTFによると、このように画像電話を直接使った経験のある加入者は、500万人のうち30%程度の150万人に達する。
今年のモバイル通信の広告も、多くは画像電話をPRする内容だった。
画像電話は通話料が一般電話に比べて高く、SKテレコムやKTFは通話料収益が上がるだろうと期待している。
実際、両社の加入者のうち3G加入者の1ヶ月の利用料金は、全体加入者の平均より15〜30%も高いことが、集計の結果分かった。
●「見る電話の日常化」の障害物
SKテレコムは3Gマーケティングの戦略を立てながら、画像電話のためには「午前1時でも電話のできる間柄」にならなければならないだろうと見込んだ。
同社の関係者は、「それだけ近い関係でなければ、相手に画像電話をかけづらいだろうという意味だ」と説明した。
画像電話を数年前からサービスしてきた日本のNTTドコモも、顧客同士、相手の顔を見るのを嫌がり、アバタ(仮想の自分の分身)を見ながら電話するサービスまで出したが、結局失敗に終わった。
実際、ここ1ヶ月間、SKテレコムの90億件の総通話量のうち画像電話が占める割合は4万〜5万件で、微々たる水準だ。
人出の多いバスや地下鉄の中では電話しにくいという不満もネックとなっている。
何人かの人文学者は、「人々は相手の顔を見ながら電話をすることに慣れていないばかりか、これを嫌がる可能性が大きい」という分析も出している。
哲学者の霊山(ヨンサン)大学・金ヨンソク教授は、「人たちは自分の姿を携帯電話の画面で見るとき、いわば『露出の苦痛』を感じる可能性が高い」と語った。
コミュニケーション専門家の西江(ソガン)大学・羅恩暎(ナ・ウニョン)教授は、「画像電話の需要は、『しばらく会っていない関係』などに限られるだろう」とした上で、「移動しながら画像電話を使う際に感じる歩行の不安感も、解決課題のひとつだ」と分析した。
これと関連して、SKテレコム・マーケティング戦略室長の池東燮(チ・ドンソプ)常務は、「3Gサービスのうち、海外ローミングや無線インターネットサービスの利用が大幅に増えている。画像電話は3Gの象徴的なサービスとなり、海外ローミングなどのサービスが主な収益源となる可能性が高い」と説明した。
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