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バレーボールの組織力は「手信号」の賜物

バレーボールの組織力は「手信号」の賜物

Posted December. 15, 2007 03:36,   

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「先輩、私、こっちに跳ぶよ」「OK、了解」「先輩、私はこっちよ」「あ、今度は速攻だ…」

バレーボールコートでサーブが行われる瞬間、両チームの選手の指は忙しく動く。背中やお尻の後ろ、またはわき腹の下で密かに指で色々なサインを送る。レシーブするチームは次の攻撃のため、サービスをするチームが相手がどの方向から攻撃してくるかを予想して、そちらに動くという手信号を送る。相手に聞き取られるのを警戒して黙ってはいるものの、自分たちがどのように動くかを指で話すわけだ。

セッターのトスによって、左右オープン攻撃はもちろん、各種速攻、バックアタックなどが歯車のように組織的に行われる所以だ。

もみ合いが激しいサッカーやバスケットボールと違って6人で行うネット種目のバレーボールは、一種の練られた「シナリオ」が必要だ。相手の動きをキャッチし、虚を突くプレーをするためには、瞬間的に判断をし、仲間に次の攻撃ルーツを知らせないと、ミスが出やすい。

コートでサインは主にセッター、攻撃手、リベロが送る。セッターはレシーブしたボールがどちらに流れるかによって、左右オープン、時間差、速攻、バックアタックが行われる方向を指示する。

攻撃手らはセッターのサインに従って、「私は左側」「私は中央のバックアタック」「私は中央の時間差」と知らせながら、セッターがボールを上げる時にそちらへジャンプするという手信号を送るわけだ。

興国(フングク)生命の特級攻撃手、金ヨンギョンは「お互いの動きを手信号を通じて知っているため、セッターがボールをどのように上げてもミスすることはない」と話す。

リベロは仲間がサーブを入れる時にサインを送るが、「あの子がレシーブが弱い」とサーブの方向を指示する。リベロは守備専門なので、サーブレシーブが不安な相手選手をよくキャッチしているからだ。センターはブロッキングの方向と速攻に加わるかどうかを指で知らせる。

キム・ホチョル現代(ヒョンデ)キャピタル監督は、「ケースバイケースで、ベンチで戦術を変えるサインを送る時も選手らは手信号でさっそく戦術を見直す」と話す。

たまにボールがとんでもない方向へ跳んでスパイクを打つことができない場合は、お互いにサインが合わなかったためだ。バレーボールの徹底した組織力は、ほかならぬ手信号が支えているのである。



yjongk@donga.com