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[オピニオン]連立政府

Posted December. 19, 2007 03:13,   

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大統領選候補になるということは、誰にとっても栄誉なことだ。国民に、自分が大統領になれば何をするか話せる人がどれほどいるだろうか。しかし、栄誉には責任が伴う。有権者たちは、「直す」「変える」「つくる」「成し遂げる」で終わる候補たちの言葉を聞き流さない。大統領になるという大きな意志を抱き、長い間心血を注いで準備した約束だと信じるためだ。それゆえに候補のする約束は公約なのだ。

◆しかし、現実には、公約がたびたび「空約」になりもする。守ることもできず、守る意志もないが、ひとまず投じてみようという空の約束が多いためだ。大半が、「選挙とは元来そんなものではないのか」と言って見過ごす。さらには選挙が終われば、「無理な公約は正直に告白し、できることだけをしろ」と赦免と忠告をする論客も多い。しかし、これは明らかな国民への詐欺である。選挙終盤に溢れ出た「連立政府」が代表的な例だ。

◆大統合民主新党の鄭東泳(チョン・ドンヨン)候補は17日、民主党の李仁済(イ・インジェ)候補と創造韓国党の文国現(ムン・グクヒョン)候補に「反腐敗連立政府」を提案した。18日には、無所属の李会昌(イ・フェチャン)候補も朴槿恵(パク・グンヘ)ハンナラ党前代表に「連立政府を構成しよう」と提案した。コメディと言わざるをえない。連立政府は国政の基本枠組みを変えるという話に違いないが、このような重要な提案を投票の直前にできるのだろうか。100メートル競走をしている途中、ゴールの直前で、「個人戦を団体戦に変えよう」と提案するも同然だ。

◆1997年の大統領選挙で、金大中(キム・デジュン)、金鍾泌(キム・ジョンピル)候補が連立政府を掲げて連帯し、勝利した前例があることはある。フランスでも、1981年に社会党と共産党が連帯して政権を獲得した。しかし、どちらも投票直前に連立政府を取りあげることはなかった。金大中、金鍾泌候補の連立でも、少なくとも数ヵ月は、悩むそぶりでもしたものだ。このようなやり方で国民を欺こうとはしなかった。そのうえ相手は「大統領選不正資金・守旧腐敗勢力」と口を開けば非難した当事者ではないのか。国民を馬鹿と思わない限り、想像もできないことだ。

方炯南(バン・ヒョンナム)論説委員 hnbhang@donga.com