口からは荒い息と声が漏れた。伏せたり座ってバーベルを持ち上げてから20分あまり。額にはいつの間にか汗がにじんできた。26日午前、大邱寿城区池山洞(テグ・スソング・チサンドン)のセジン・スポーツジムで本格的な筋力トレーニングに取り組んでいる巨人の李承鎏(イ・スンヨプ、31)だ。
李承鎏は軽いストレッチングでウオーミングアップした後、セジン・スポーツジムのオ・チャンフン官長の指示に従い、各種器具を持ち上げたり引いたりしながら、力強く来年のシーズに向けた準備に突入した。
▲私の人生で最悪の苦痛〓李承鎏の左親指のところに赤く変わってしまった傷が見えた。10月、日本で左親指のじん帯の接合手術を受けた傷跡だった。手術経過がよくて、今は少しきつい感じがするだけで、ウェートトレーニングには無理がないという。
「今季序盤から打撃をした後、左側の手袋を人に脱がせてもらうほど、痛みが酷かったです。全ての指の関節が震えるぐらいでした」
李承鎏は左手の苦痛に耐え切れず、7月初め、自ら2軍行きを要請した。1軍に復帰した後も痛みは続き、鎮痛剤の注射に頼りながらシーズンを終えた。彼は残念なことが多いという。
「日本に進出してから4年間、休憩なしに運動ばかりしたのが原因でした。手術後、ウエストが普段より4インチも増えて39インチになるほどゆっくり休みました」
▲来年は名誉挽回の年〓李承鎏は最近、左手のギプスを外した後、軽いランニングとウェートトレーニングをしながら、体重を96キロに減らした。来年1月4日からスウィングや守備などテクニックトレーニングに入る予定だ。李承鎏は巨人との契約期間が3年残っているが、来年を「最後のシーズン」という覚悟で臨むつもりだ。球団に年俸を削減してほしいと要請したのは、4番打者として責任感を感じたからだ。
李承鎏は来シーズンのホームラン目標を決めなかった。
「予め予想するとうまくいかないというジンクスがあります。昨年、45本のホームランを予想したんですが、30本にとどまりました。来年は負傷なしに全試合に出場するのが目標です」
▲五輪予選第2戦は必ず一緒に行く〓李承鎏は、来シーズン、ヤクルトに林昌勇(イム・チャンヨン、元三星)とダニエル・ラオス(元斗山)が入団したことに対し、「他国で故国出身の選手に会えて、寂しさが和らぎそうだ」と話す。
李承鎏は野球代表チームが五輪アジア予選で日本に負ける場面を見て、来年の3月、予選第2戦には必ず参加する決心をした。
「日本との試合は小さなミスのため負けて残念でした。大韓民国の国民の1人として第2戦には必ず参加して五輪出場権を獲得します」
李承鎏は米プロ野球進出への夢も捨てていないと話した。日本プロ野旧で有終の美を収めた後、選手か指導者で大リーグに挑戦する計画だ。
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