ニコラ・サルコジ(52)フランス大統領が就任後初めて、25日、エジプト入りした。20日、初めてバチカン教皇庁を訪問し、22日にはアフガニスタンを電撃訪問して追加派兵を約束したことに続いての訪問だ。
しかし、外信が注目したのは、サルコジ大統領の外交の動きでなく、スーパーモデル出身のカーラ・ブルーニ(39)氏が一緒かどうかだった。30日に予定されているムバラク・エジプト大統領との公式会談の議題についての報道はあまり見られなかった。
外信はこれに先立ち、「サルコジ、教皇庁訪問にブルーニ連れが霧散」「国事と情事」「サルコジ、本人より13センチ高いトップモデルを愛する」など2人の交際関係を追う記事をあわただしく流した。
政治家に対しても私生活は問わないというフランス・マスコミの伝統とはかなり違う新しい現象と言わざるを得ない。フランスでは、「政治家の下半身の問題は扱わない」という伝統のため、歴代大統領の内縁関係や不倫のニュースも後日になって知られたりした。
サルコジ大統領の私生活の公開は、10月18日婦人のセシリア氏との離婚発表と、今月15日、ブルーニ氏とのパリ・ディズニーランドでのデートをキッカケに火が付き始め、25日、2人がクリスマス休暇を過ごすため、エジプト南部のルクソールに到着した時、絶頂を成した。
写真記者とパパラッチらは市内に配置されたエジプトの保安要員らともみ合いをしながら、2人のデートの様子を撮るために、カメラを突きつけた。
公共放送のフランス2テレビは、サルコジ大統領とブルーニ氏がホテルで3日間滞在する予定だと報道した。AFP通信は、「サルコジ大統領がホテルに入る時は、ブルーニ氏の手をつなぎ、ナイル川を散歩する時はブルーニ氏の腰に腕を回した」と報じた。
サルコジ大統領の恋愛に対して、フランス人10名に9名は、「2人のロマンスはプライベートな問題だ」(日曜新聞のル・ジュルナル・デュ・ディマンシュの世論調査)とし、全く気にしていないものと調査された。
しかし、日刊のル・パリジエンは、「PRに長けている大統領が局面転換のため、自分の私生活を利用している」と論評した。野党の社会党も、サルコジ大統領がハリウッドスターのように私生活をわざと露出させているとし、「大統領がイベントに満ちている愛を楽しむ権利はあるが、このようなことは(公的な領域から)分離されなければならない」と批判した。
サルコジ大統領より先に、セゴレーヌ・ロワイヤル前社会党大統領選挙候補も、私生活を政治的に利用するという批判を受けた。同氏は大統領選挙候補時代、すらりとしたビキニ姿の写真を公開して話題を呼んだ。環境部長官時代には、記者を呼び、ベッドの上に政府の書類を山積みしたまま、子どもの面倒を見る写真を撮らせた。
コラムニストのジューディス・ウォーナー氏は当時、ニューヨークタイムズのコラムで、「フランスは政治家の私生活を公職随行能力の評価基準にしないため、モニカ・ルウィンスキー・スキャンダルのような事件で騒がしい米国より、一層高いレベルの政治的談論を維持できた」とし、「しかし、インターネットの普及とともに、政治家の私生活保護は不可能になった」と論評した。
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