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人口5万の郡長選挙、住民5000人が金品授受

人口5万の郡長選挙、住民5000人が金品授受

Posted January. 14, 2008 07:21,   

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「お客さんが不正選挙の話を持ち出すのではないかと怖いです」。日曜日の13日午後、慶尚北道清道郡(キョンサンブクド・チョンドグン)清道駅前のタクシー乗り場。三々五々集まっていたタクシー運転手らは、「恥ずかしい出来事で清道が有名になり、列車から降りるお客さんまで普段と違うように見える」と話す。

人口5万の清道は、郡長の再選挙に対する警察捜査で厳しい雰囲気に包まれている。5人が拘束され、9人に対して拘束令状が申請された。1人は緊急逮捕された状態だ。

また、2人の選挙運動員が相次いで自ら命を絶った。金品を受け取った住民数千人が警察の捜査を受けるという話まで出回り、平穏だった農村がめちゃくちゃになった。

華陽邑(ファヤンウプ)で会った60代の住民は、「選挙の話は持ち出さないでほしい」と首を横に振った。金品散布の疑いで調べを受けた選挙運動員のヤン某氏(57)が6日、町の桃畑で農薬を飲んで死亡し、住民らは大きな衝撃を受けた。同氏は、「一生を通じて農業を営みながら仲良く過ごしてきた町の人々が大きく傷ついた」とし、「なぜこのようなことになったのかもんもんとしている」と話した。

清道邑の里長は、「ハンナラ党が公認をしたら、候補らが大騒ぎしただろうが、住民数千人に金をばらまくようなことはなかったかも知れない」と話した。

大統領選挙と共に実施された慶尚北道の3の基礎自治体の再選挙で、ハンナラ党は青松(チョンソン)郡を除いた清道郡と永川市(ヨンチョンシ)に候補を出さなかった。公認不正を懸念してのことだ。

無所属の候補が三つ巴の様相を呈し、チョン・ハンテ候補が総投票数2万9625票の34.3%(1万13票)を得て、2、3位の候補(それぞれ約8500票)を制して当選した。

警察が捜査を拡大すると、住民の懸念が雪だるまのようにふくらんだ。チョン郡長の選挙運動を助けたり金品を受け取った住民が約5000人と把握されているためだ。

「二軒に一軒、前科者が出るのではないか」というため息が出るほどだ。行方を暗ました選挙資金管理者チョン・スベ容疑者(58)の口は「時限爆弾」も同様だ。チョン容疑者は、チョン郡長の親戚で、金品散布の実務責任者とされている。警察は最高5億ウォンの懸賞金をかけてチョン容疑者を指名手配している。

郡内の団体と住民代表団はこのたび、慶尚北道地方警察庁を訪問して「善処」を訴えた。5万ウォン前後の金をもらった場合は、ほとんど町の住民同士の挨拶であり、不法という認識はあまりなかったと口を揃えた。警察は警察で悩んでいる。公職選挙法によれば、金品を受け取った住民に50倍の過料を課さなければならない。

しかし、数百万ウォンの金を配った疑いで調査された選挙運動員2人が自殺し、捜査対象者が増えていることから、郡全体の不安な雰囲気を無視するのも難しいのではないかという声も出ている。

警察は、金を受け取った住民に対して最大限善処する代わりに、不正選挙を企画した主導者級の運動員約20人は拘束捜査することにした。

警察の関係者は、「過料50倍の処罰は現実的に行きすぎの点がある上、地域社会の安定のため、選官委と適切な代案を探している」とし、「選挙法そのものが厳しいので、『なかったこと』にするのは難しく、罰金刑で最大限負担を減らす方針だ」と明らかにした。

慶尚北道地方警察庁の関係者は、「チョン郡長の自宅と事務室に対する押収捜索(11日)は、司法処理のための最後の段階」とし、「金品散布に直接かかわったという証拠を相当数確保した」と述べた。



boriam@donga.com