「代表チームとプロチームがウィン−ウィン(Win−Win)してこそ、生き残れる」
結局、「共存」が正解だった。昨年末、「許丁茂(ホ・ジョンム)体制」でスタートしたサッカー韓国代表チームが今年、プロチームの協力を得て、2010年南アフリカ共和国ワールドカップ(W杯)に向け、順調な滑り出しを見せている。
許丁茂監督(写真)は、年明けから軍チームの光州尚武(クァンジュ・サンム)を除いた13チームの監督・団長と会って、代表チームとのスムーズな協力体制の構築を依頼した。2010年W杯アジア地域3回目の予選と最終予選を控えている代表チームが、チームの雰囲気を刷新し、最強の戦力を発揮するためには、選手差出に対する球団側の協力が欠かせないからだ。各プロチームは司令塔が外国人から国内派に変わった上、代表チームのメンバーにも大きな変化が生じ、時間が必要だと見て、選手の差出に積極的に協力することにした。
まず各プロチームが大きく譲歩した。全てのチームが海外転地トレーニングで2008シーズンに備えなければならないのだが、27日の召集から2月6日トルクメニスタンとの3次予選第1戦、そして17日から23日まで中国・重慶で行われる東アジア連盟選手権までの約1ヵ月間、選手を代表チームに行かせることにした。
ルールによれば、選手らは30日、チリとの評価戦を終え、2月6日のトルクメニスタンとの試合後、各チームに復帰した後、再び召集されることになっているが、ほとんどのチームが海外転地トレーニング中なので、飛行機に乗って行き来するよりは代表チームでトレーニングを続けた方が得と判断した。
韓国プロサッカー連盟の金ウォンドン事務総長は、「ほとんどのチームが国内派である許監督に好意的だ。出だしなので、チームをうまく運営して、良い成績が出せる環境を提供することにした」と述べた。金総長は、「原則はお互いに意見が対立する時に強調するだけで、お互いに協議を通じてウィン−ウィンの方法を探せば、大きな問題はないと見ている」と付け加えた。
大韓サッカー協会もできるだけKリーグの日程に差し支えを生じない範囲内で、代表チームを差し出す計画。チョ・ヨンズン技術局長は、「現在としてはKリーグの日程と重ならないが、今後、代表チームの日程とぶつかる場合が生じると、一方的な主張よりは各チームと協議を通じて決める」と話した。
しかし、今回代表チームに呼ばれる選手が1〜2人のチームはさほど問題にならないが、4〜5人いるチームとしては負担になるしかなく、まだ召集をめぐる葛藤の火種は残っている。
あるチームの関係者は、「協力することに決めているが、ベスト11の半分が抜けるようになり困っている状態だ」と話す。一方、22〜26日、海外転地トレーニングに発つ済州(チェジュ)ユナイテッド、全南(チョンナム)ドラゴンズ、浦項(ポハン)スチロース所属の代表チーム選手は23日、坡州(パジュ)国家代表トレーニングセンター(NFC)に早期召集されて練習に突入する。
yjongk@donga.com